28.はじめてのおつかい
こんにちは。
ブックマークが100を超えていて嬉し過ぎました◎
いつも読んで下さってありがとうございます!
回復薬の見本品を見ながらふと普通の回復薬がどんな物か知らないなと気づく。
「ふつうの回復薬ってどういうものなの?」
「リマは飲んだことないから分からないかもね。今ちょうど我が家に無いから明日買ってくるわ。」
「私も買いに行きたい!一緒に行ってもいい?」
「いいわよ。明日一緒に行きましょう。」
「うん!楽しみ!」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
折角だから色々買い物しましょうね!とお母さんとマリィと一緒に馬車に乗ってお店に向かう。
「リマももうすぐ6歳だからお金についても教えておくわね?」
ラシャドル王国の通貨は、半銅貨・銅貨・銀貨・大銀貨・金貨で紙幣はない。
私の知っているパンやミルクなどで説明をしてもらったら半銅貨は50円、銅貨は100円、銀貨は1000円くらいの感覚だった。
大きなお金の大銀貨は1万円、金貨は10万円になるみたいだった。
まず最初に着いたのは回復薬を売っている薬屋さん。
「このお店はね回復薬も置いてあるけど素材になる薬草や回復薬よりも気軽に買える薬も置いてあるのよ。」
お母さんが説明をしてくれたので、お店の中をキョロキョロ見て回る。
私の回復薬より少し大きな瓶の回復薬が沢山並んでいたり、違う棚には色々な薬草が並んでいる。
カラフルな錠剤が詰まっている小瓶が薬らしい。
回復薬は小春の病院の処方箋で貰う薬、小瓶の薬は薬局で買える薬やサプリといった感じだね。
回復薬は銀貨2、3枚。
薬とサプリは銅貨5枚から銀貨1枚。
回復薬は1本の値段だから高いのが分かった。
お母さんが選んだ中級と上級の回復薬の支払いをやらせてもらうことにした。
気分は『はじめてのおつかい』!
カメラは回ってないけど脳内にテーマソングを流しながら買い物するのは許して欲しい!
「これとこれをください!」
カウンターに回復薬を2本置いて元気な声で言う。
「はい。いらっしゃいませ。エディンリーフのお嬢さん。」
「こんにちは!」
「こんにちは。おつかいが出来て偉いわね。2本で銀貨4枚と銅貨5枚です。」
「はいどうぞ。」
えへへ、ありがとうと笑いながら革袋から慎重にお金を取り出しカウンターに乗せる。
「ピッタリですね。ありがとうございます。」
お母さんとマリィも褒めてくれた。
『はじめてのおつかい』大成功!
19歳だから当たり前?そこは「しぃー」ですよ。
次に来たのは洋服屋さん。
お母さんの目的はこのお店みたいだった。
「奥様、全て揃っておりますよ。」
お母さんは奥の部屋に店員さんと入って行った。
マリィとお店の中を見ながら回る。
可愛いお洋服を眺めながら帽子やアクセサリーのコーナーにやって来た。
「これかわいい!」
向日葵のバレッタが目に飛び込む。
ちょっと触ってもいいですか?と店員さんに確認してからそっと持ち上げて見てみる。
向日葵の花が3個並んでいて、その縁に小さな葉っぱがあしらってある。
キラキラしていて一目惚れしてしまった。
「リマ、気に入ったの?」
大きな袋や箱を店員さんに持ってもらったお母さんが後ろに立っていた。
「うん!とってもかわいいなぁと思って。」
「この向日葵はリマに似合いそうね。買ってあげるわよ?」
「ほんと?」
「…あら…?このバレッタ少し大きいかも。これで髪を留めると落ちてしまうわよね?」
最後は私ではなく髪を結ってくれるマリィへの質問だ。
「そうですね。留められるとは思いますがもう少し小さな物があるならばそちらの方がよろしいかと思います。」
「そうよね。これのひと回り小さな物はあるかしら?」
今度は店員さんに向けての質問だ。
「申し訳ございません。ひと回り小さな物は少し前に売れてしまいまして…こちらの商品で最後になり今後の入荷予定がないのです…。」
「そっかぁ。じゃあ仕方ないね。」
とってもかわいいけど髪から落ちそうになるなら困るし、髪留めはたっくさん持っているから買わなくても大丈夫。
次に来たのは文房具屋さん。
この世界、シャープペンシルはないけど鉛筆なんかは存在する。
紙も羊皮紙も使うが主流は植物紙になりつつある。
「リマもこれから勉強を少しずつ始めるつもりよ? 気に入った文房具は買ってあげるわよ」
小春の世界とは違い、小学校に当たる様な学校は義務教育ではない。王都にも学校はあるが、お金に余裕がある家は、学校ではなく家庭教師を雇う事が多いらしい。
但し、魔法学校は、14歳になる年に入学する事が義務付けられていて、そこで魔法を学ぶのだ。私はこっちが今から楽しみ!
今日買うのは私の鉛筆と消しゴム。
小春の世界程はカラフルじゃないけどそれなりに柄や色があって悩むなぁ。
「あ!これにする!」
私が見つけたのは上に葉っぱのマークがちょこんと描かれている若葉色の鉛筆。
消しゴムは少し大きめで薄桃色のカバーに小花が沢山描かれているもの。
「銅貨9枚と半銅貨1枚です。」
こちらの鉛筆も1箱12本入りだった。
鉛筆は1打12本っていう決まりがあるのかしら?
「はい。お願いします。」
銀貨1枚を出して半銅貨1枚をおつりでもらう。
「ありがとうございました!」
お買い物って楽しいな!
次はどこかな?
本日も読んで頂き、ありがとうございました!
文房具が大好きです。
試し書きは『永』がお勧めだと言われますが毎回『氷』と間違えそうになるので『ぐるぐる派』です。
なんて書きますか?
今日も一日頑張りましょう!















