27.リマ印の回復薬
今晩は。
26.の最後から書き直しをしました。
もし良かったらそこから読み直して貰えると繋がりやすいと思います◎
「わああああ!とってもかわいい!!」
私の前に並んだのは回復薬の見本品。
サイズは子供の手くらいの小瓶。
小春で飲んでいた乳酸菌の入った健康飲料の大きさだね。
持ち運ぶなら小さなサイズが便利だもんね。
魔力回復薬は薄い桃色の瓶。
体力回復薬は薄い水色の瓶。
中の液体の色も分かる色味で品良く見える。
この小瓶に回復薬毎のラベルが貼ってある。
商品名の文字と絵がふんわりとした水彩画で描かれていて可愛いのだ。
ププリュウォーターは《ププリュの実と白い花》
蜂蜜レモンは《檸檬とミツバチ》
ププリュサイダーは《ププリュの実とコクシネル》
ジンジャーエールは《生姜とシナモン》
炭酸水の物はほんのり水玉模様の下地を使っていてそれも涼やかに感じて可愛らしい。
はぁ…お母さん、凄すぎる…。
私が感嘆の声を漏らしているのを満足そうに頷く。
「あとはこの3枚で悩んでるの。」
『リマ印の回復薬』と文字があり、それぞれ違う絵が描かれた丸い小さなラベルだった。
「回復薬の蓋に共通して付けようと思っているの。これはリマの好きな物がいいと思っているの。どれが好きかしら?」
『リマ印の回復薬』の文字と周りを囲むププリュの葉っぱの絵は共通だが絵がそれぞれ違った。
ププリュの実が小さく2つロゴの下にある物。
ププリュの花が葉っぱと一緒にロゴの周りに咲いている物。
「これ!ぜったいこれがいい!!」
スゥに似た白猫が描かれている物を迷わず選ぶ。
スゥが回復薬の看板猫になるなんて素敵過ぎるもん。
「やっぱりね。リマはこれかな?と思っていたわ。じゃあスゥの絵で決まりね。」
「うん!かわいいの作ってくれてありがとう!!」
お母さんとの話しがひと段落したのを微笑ましく見ていたお父さんがお母さんに話しかける。
「ティエラ、回復薬を鑑定に出していただろう?どうなった?」
「……」
スッとお母さんが数枚の用紙をお父さんの前に差し出した。
「……!…これは…。」
「…凄いわよね。想像以上だったわ…。」
「なにがすごいの?」
今度はお父さんが用紙を私の前に出してくれる。
用紙は4枚あり回復薬の鑑定結果が載っていた。
「ええっと…」
〈ププリュウォーター〉
最上級 魔力回復薬
【効果】
魔力を完全に回復させることが出来る。
体力も同時に回復する。
続けて飲むと美肌になる。
〈ププリュサイダー〉
最上級 体力回復薬
【効果】
体力を完全に回復することが出来る。
魔力も同時に回復する。
続けて飲むと疲れにくい体になる。
〈ジンジャーエール〉
上級 体力回復薬
【効果】
体力を8割程度回復することが出来る。
身体がポカポカ温かくなる。
続けて飲むと風邪を引きにくくなる。
〈蜂蜜レモン〉
上級 魔力回復薬
【効果】
魔力を8割程度回復することが出来る。
甘酸っぱい初恋の味がする。
「え?初恋の味ってなに?!」
「…そこが気になるの?」
「そこ以外にどこが気になるの?!」
お父さんとお母さんは顔を見合わせて少しため息をつき言い聞かせるように話し始める。
「あのね、最上級の回復薬は幻の回復薬と言われるくらい珍しいのよ。最上級は素材と作り手が最高である上に相性が良くないと出来ないの。ププリュの実は魔木だから最高でリマも回復薬作りの適性があっても素材との相性は難しい筈なんだけど…。」
「それにな、普通は鑑定に出してもこんなに【効果】の項目はつかないんだ…まあ確かに初恋の味も気になるけどな…。」
「そうなんだ…!」
最上級が凄いのは分かったけど、効果の疲れにくいとか風邪を引かないは生姜や梅シロップの効能と似ているから納得だな。
初恋はレモン味とは言うけどね…【効果】に書かれるってなんだろう?
ちょっと気になるね。
そんなこんなで『リマ印の回復薬』が完成しました!
本日も読んで頂き、ありがとうございました!
今日美味しいカフェラテを飲みました◎
飲み物にミルクが入っているものが大好きです。
今日もお疲れ様でした。
安らぎの夜が訪れますように。もう少ししたらお休みなさい。