25.新しい魔法
こんばんは。
沢山の方が見に来て下さって更新の励みになっています。
嬉しいです。ありがとうございます◎
檸檬の種からぴょこと芽を出したと思うと葉っぱを付け、更に茎が伸び数枚の葉っぱが付いた苗になっている。
「リマ、魔法使ったの?」
「えっ?これ私がやったの?」
「リマの手が光っていたからリマだと思うよ。」
小さなポッドを持ち上げて裏を確認すると根はしっかり生えていて小さなポッドから移植するのに丁度いい苗だと思う。
「もう一度やってみたら?」
「そうだね…。」
『大きくなーれ』が私の魔法だったら樹木医見習いとして嬉しい能力だなぁ。
檸檬の木は日当たりと水はけが良い場所がいいから木苺畑の近くに植えようかな?
ラルクと一緒に木苺畑の近くに2本の苗をスコップで掘って植える。
今度は私の魔法か分かるようにジョーロの魔力水をかけずに試してみる。
(…木苺畑が日陰にならないくらいの大きさに育つといいなぁ。)
「大きくなーれ。大きくなーれ。」
……ぱあぁぁ…私の両手が淡くミントグリーン色に光り、その光がゆっくり檸檬の苗を包み込む…
更に茎が伸び、葉っぱも増え、茎が枝に変わり、太くなる枝、次々に枝分かれする枝。
葉っぱの数が増えるに従って若く青い香りがふんわり辺りに漂い、私の身長を少し追い越した所で2本の檸檬の木の成長が止まった。
「わぁ!思ってたとおりの大きさになった!魔法ってすごいんだね!」
「……」
「ラルク?」
「…っ!すごいよ、リマ!」
「えへへ。ありがとう。実はつかなかったけど、この大きさならきっとレモンの実ももうすぐだね!」
「…もう一度魔法使ったらどうかな?」
「…確かに…!」
(この木の大きさだったら10個も実が成ったら充分だなぁ。)
「大きくなーれ。大きくなーれ。」
……ぱあぁぁ…私の両手が淡くミントグリーン色に光り、その光がゆっくり2本の檸檬の木を包み込む…
檸檬の木に淡いピンクの蕾が付き、白い花が次々と咲き始めると爽やかな香りが漂い、小さな赤ちゃん檸檬の実が付くと次第に大きくなり、若い檸檬の実は目に鮮やかなレモン色の立派な檸檬の実になった。
「…できちゃった…!」
本当に檸檬の実が出来てしまった。
『大きくなーれ』の魔法…凄すぎる…。
檸檬の実が成ったのでラルクと2人で収穫をする。
「私はラルクの木」から「ラルクは私の木」から檸檬の実を取ることにした。
「見て見て!これ大きいよ!」「これはまだ小さいなぁ。」と言い合い檸檬の香りに包まれながらする収穫作業はとっても楽しかった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
檸檬が沢山あるのならやっぱりアレを作りたいなと思います!
今回の『大きくなーれの魔法』で魔法の凄さが分かったので機会があれば魔法をどんどん使って行こうと思いました。
檸檬の木があんなに早く成長するなんて…。
マリィにラルクと収穫した檸檬と蜂蜜とガラス瓶を用意してもらう。
檸檬を綺麗に水洗いして、ヘタを除いて輪切りにする。
ガラス瓶に檸檬の輪切りを入れ、上からたっぷりの蜂蜜をかける。
仕上げは…
「おいしくなーれ。おいしくなーれ。」
……ぱあぁぁ…私の両手が淡くミントグリーン色に光り、その光がゆっくりガラス瓶を包み…
『蜂蜜レモン』が完成しました!
「ふふふ。リマの魔法、便利だね。」
「うん!わたしもそう思う。ねえラルク、『はちみつレモン』味見してみよう!」
マリィが淡い金色の蜂蜜レモンと冷たいお水をコップに入れたものを私とラルクの前にそっと置いてくれる。
こくこくと飲む。
「ん〜甘酸っぱくておいしい〜!」
「おいしいね!」
やっぱり蜂蜜レモンは美味しい。
ラルクと蜂蜜レモンのシロップを半分こして、レモンの輪切りもそのまま食べられることやヨーグルトにかけて食べても美味しいことを伝える。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
夜ご飯の後にお父さんとお母さんに『大きくなーれ』の新しい魔法と『蜂蜜レモン』を伝え、みんなで味見をしてみる。
うん。この展開知ってるよね…
「リマ!蜂蜜レモンウォーターは魔力回復薬になっているよ!」
やっぱりね…。
ウォーターは魔力回復薬になるみたいです。
「新しい魔法は明日見せてね?」と言われたので、明日見せることになりました。
本日も読んで頂き、ありがとうございました!
生もみじ饅頭のお土産が「粒あん、こし餡、抹茶」の3種類でした。
最初に選ぶのは迷いますね。
幸せな悩みの末に抹茶を選びました◎
今日もお疲れ様でした。
良い夢を。















