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24.檸檬の木

今晩は。

昨日、沢山の方に見て頂き本当に嬉しかったです◎

今朝家の外に出たらカブトムシに出会いました。

しかも2匹…驚きました…!




スゥと遊ぼうと思ったら姿が見えないので最近のスゥのお気に入りの場所(スポット)へ足を運ぶ。

スゥも初めて会った時よりふっくらして毛並みも艶やかになってすっかり元気だ。


ネコヤナギの木の周りにはふわふわ もこもこの植物(プランツェ)が沢山生えていて、更に好きな植物(プランツェ)を植えたのでスゥもよく遊んでいるのだ。


「スゥちゃーん?」

「にゃん?」


キャットニップの白と青の花の間からスゥは顔を出す。 西洋またたびが別名のこの草をスゥは大好きだ。

ラムズイヤーの白いふわふわな毛で覆われた葉っぱはぬいぐるみの様に柔らかな手触りは心地よく、ラグラスはふわふわ丸い穂が愛らしく『うさぎの尻尾』と呼ばれ、猫じゃらしと共にふわふわと風に揺れて(じゃ)れあいに誘う。


スゥの居場所が分かったのでネコヤナギの近くにお茶の準備をお願いして、私はスゥと遊ぶ準備をする。

猫じゃらしやラグラスを集め、スゥの近くでカサカサと少し音をたてる…


…にゃ?


ほんの少し見せ小刻みに揺らす…


…にゃにゃ?


ジリジリ近づいて来たので猫じゃらし達を完全に隠すと狩人の目になった


(よしよし!スゥが本気になったぞ!)


…ちらちら…隠す…ちらちら…


…スゥが態勢を低くしてお尻をフリフリし出した


…ちらち…パンチにゃ!


にゃにゃにゃー!

スゥが猫じゃらしをくわえて逃げる。


また猫じゃらしを集めてスゥと遊ぶのを繰り返すのを楽しんでいた。


「楽しそうだね?」

ラルクが私の横にしゃがみ込み、くすくす笑いながら話しかける。


「ラルク?!いつからいたの?!」

「うん?スゥに猫じゃらしを集めるところ?割と最初からかな?」

「…//」

恥ずかしい…//

絶対顔がにやけてスゥと遊んでいたと思う//


「…いたなら教えてよ…//」


「何回も呼んだよ?リマはスゥと遊ぶと夢中になっているからなぁ。」

「…そうなんだ…ごめんなさい。」


「いいよ。 楽しそうなリマを見てたからね。マリィがお茶の支度を整えていたよ。いこう?」


よしよしと頭を撫でられ、先に立ち上がったラルクに差し出された手に自分の手をそっと重ねると優雅にお茶の準備を整えた場所までエスコートしてくれる。


…すごいエスコート慣れしてるなぁ。この世界って男の子まで紳士なんだなぁと感心しているとあっという間にラルクと横に並んで座っていた。




「はい!これ約束していたププリュのシロップ漬けだよ。」

「ありがとう。本当に出来るなんて…!何で3つ入っているの?」


ラルクに回復薬(ポーション)と魔法の話しをする。

おいしくなーれ(魔法)を使うとあっという間に出来るみたいで、ププリュのシロップウォーターは魔力回復薬(マジー・ポーション)、ププリュサイダーは体力回復薬(マハト・ポーション)、御礼のつもりで作ったジンジャーエールは体力回復薬(マハト・ポーション)になったの。」


「じゃあこれは僕のために作ってくれたの?」


「うん!…生姜(ジンジャー)シロップも回復薬(ポーション)になったから売ることになったんだけど、桃色のはラルクだけだよ!」


「そうなの?」


「うん!ラルクに作ったのに他の人に売るのイヤだったんだ。」まだ味見出来ていないことも謝る。


「リマが作ってくれて嬉しいよ。ありがとう。」

目尻を下げて微笑んでくれる。

「じゃあ今から一緒に飲もう?」と優しく聞かれたので嬉しくてえへへとこくこくと頷いた。


マリィに自分(リマ)用の桃色生姜(ジンジャー)シロップから2人分のジンジャーエールを作って貰う。


「ピンク色でかわいいね。」

「うん。飲んでみて?」

桃色のシロップは炭酸水で割ってほんのりピンク色の液体になっていて愛らしい。

生姜の独特の香りとほんのり檸檬の香りがするジンジャーエールをこくりと殆ど同時に飲む。


「「…!おいしい!!」」


ん〜美味しい!

檸檬の香りが加わった分、美味しい気がする。


「リマ、とっても美味しいよ。これはリマと僕だけなの?」

「うん!マタルさんの分は桃色じゃない方で用意しちゃった…いいかな?桃色のほうがよかった…?」

あんなにお世話になっているし…と付け加える。


「リマ、桃色はリマと僕だけね?いい?」

頭を撫でた手を頬に添えて覗き込むように尋ねられると顔が近くて一瞬で顔が熱を持ち真っ赤になる。


「…うん…//」


何とか頷くと頭に手が動きぽんぽんと優しく撫でられる。


「リマ、なんでこれだけピンクなの?」

「最後にレモンを入れるとピンクになるんだよ。」

「そうなんだ。レモンが秘密なんだね?」


「…っ!//…うん…レモンがひみつだよ…。」


ラルクが人差し指を唇に当てて、ウィンクしながら『しぃ』のポーズをしたのが色っぽくて急に恥ずかしくなる。



「……!ら、ラルク?レモンいっしょに植えよう!」



「ふふ。いいよ、お姫さま?」


恥ずかしくなったら変な所に着地したみたい…。

檸檬を植えることに決定したので、折角なら桃色生姜(ジンジャー)シロップに使ったレモンがいいなと思い、マリィにお願いして半分残っていた檸檬を持って来てもらう。


「レモンのタネを取って植えよう!」

「ふふふ。たのしそうだね。」

「うん!レモンの木が育ったらうれしいね。」

木を育てるって楽しいよね!

小春(前世)の庭はそんなに広く無かったから木を色々育てるのは難しかったけど、リマのお庭は広いからレモンの木を植えても大丈夫そう。


「この2つのタネが大きくて元気そう!」

マリィが土の入った小さなポッドを2つ用意してくれたので2人で種を蒔いた。

「たのしいね!」

「ふふ。うん。楽しいね。」

くすくす笑われるけどラルクも楽しそうなのでラルクに魔力水と繋がっているジョーロを差し出す。

受け取ったラルクがジョーロからお水をかけてあげる。


ラルクと私の檸檬がんばって大きくなってね!




「大きくなーれ。大きくなーれ。」




……ぱあぁぁ…私の両手が淡くミントグリーン色に光り、その光がゆっくり檸檬の種を蒔いた2つのポッドを包み込む…



檸檬の種が『苗』に成長していた…!


本日も読んで頂き、ありがとうございました!


今日のお昼に『冷やし中華』を食べました◎

湿度の高い中で食べる爽やかな冷やし中華…最高でした!

錦糸卵が大好きです。


今日も一日お疲れ様でした。

やすらぎの夜が訪れますように。おやすみなさい。

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