材料確保④
コーヒーの為のダンジョンアタック。
結局、最大日数まで延長した。
で、私は結局、レベル100まで上がらなかった。現在レベル99。
最終日、最後のボス部屋。
上げたい、もうちょいなんだよ。
「ルナ、顔」
アルフさんが注意してきた。
だってえ。
まずは、魔法をぶちこんで、突撃だ。
久しぶりのマナ・グラントレントだ。他にも普通のトレントいたが、初撃で煙を上げて動けない。
マナ・グラントレントは3体。
はい、各パーティー1体ずつね。
トレントお得の物流攻撃に、アルフさんの盾が倍返しする。
後衛の魔法が炸裂するなか、私は2代目、アーサーはロングソード、サーシャはショートソード、ジェイドさんはロングソードで斬り倒す。
【火魔法 身体強化 発動】
【火魔法 武器強化 発動】
【風魔法 身体強化 発動】
瞬く間に斬り倒す。
あ、なんか、体が熱い。
レベルが100いったんだ。
にやあ。
「ルナさん、顔、顔」
アーサーまで注意してきた。
私達は手分けして援護に周り、殲滅。
散らばる木材や木の実を回収。
にやあ。にやあ。にやあ。
「まさか、ルナちゃん、越えたの?」
フレナさんが聞いてきたが、にやあ、と誤魔化す。
ばればれ、とエレが呟く。
「ルナちゃんっていくつだっけ?」
バーンがアーサーに聞いてる。アーサーはさあ、と、誤魔化す。
「アーサー君、年、いくつ?」
「17です」
「なら、ルナちゃんもそんなもんかあ…………おかしくない?」
「さあ」
首を傾げているアーサー。だけど、次にレベル100になるのは、おそらくアーサーだ。
最後に宝箱を回収。
マリ先輩が狂喜乱舞。
バニラビーンズだ。
底にあった金の延べ棒に、見向きもしない。
こうして、25日におよぶ、ダンジョンアタックは終了した。
ダンジョンを出た後マダルバカラに数日後到着する。
大歓迎でしたよ。
ずいぶん復興していた。
まだ、避難所生活の人達もいるけど、来年の春にはすべての住居ができると。
で、宿を確保して移動。
コテージタイプの宿を、各パーティーで確保。
食事はないため、時間になったらこちらに来ると。
アルフさんは着いたそうそうに出かける。
ガガンお義兄様とザザンお義兄様に報告と、お墓参りだ。
私も着替えて、着いていく。アーサーが花束を行く間際に渡してくれた。
ありがとう。
工房に着くと、受付のドワーフに言付けて、お墓参りに。
私達の婚約報告だ。
お祈り。
帰ると、お客様が。
「きいきい」
「がうがう」
小さな赤毛の猿と、一角のサイ。
「まあまあ」
マリ先輩にちょうだいちょうだいしている。
………………………………
「ちょっと、出かける」
アルフさんが頭を抱えて出かける。
しばらくして、マルコフさんやフレナさん達が合流。
「ん? マリ君、その猿とサイは?」
「精霊ですよ。バーミリアン殿下の」
皆さん、吹き出す。
「え? え? え? あのバーミリアン殿下の? 西の三勇の? 最強の精霊剣士の?」
マルコフさんが動揺している。
「でも、小さいね。もっと大きいかと思った」
「本当。かわいいわ」
バーンとフレナさんがクッキーをモグモグ食べる2匹を、遠巻きに見ている。
「上位の精霊は、伸縮自在ですからね」
ジェイドさんが説明している。
「へえ」
「そうなの」
いまいち納得してない。
「小さいからって、弱くないですからね。大きい時はワイバーンの首をねじきるし、頭も一撃で粉砕しますから」
私が追加説明すると、皆さん、再び吹き出した。
「本当に申し訳ない」
夕御飯の時間に、やっとアルフさんが帰って来た。バーミリアン殿下と共に。
アルフさんが紹介して、マルコフさん、フレナさん達がガチガチに緊張している。
「儂がトウラで初めに世話になった友人達です。地竜の咆哮にも、共に臨んでくれることになっております」
「それは。私はバーミリアン。この度、このような事に巻き込み申し訳ない」
「いいえ、殿下」
マルコフさんが代表してご挨拶。わあ、額にすごい汗が。
で、いざ、バーミリアン殿下が帰ろうとするが、猿とサイがいやいや。
「帰るぞ、お前ら」
「きいきいっ」
「がうがうっ」
「あらあら」
猿とサイはマリ先輩から離れない。
マリ先輩が前回同様にお菓子をたくさん包むことに。
その間に、バーミリアン殿下とリツさん、アルフさん、マルコフさん、フレナさんでお話。地竜の咆哮についだ。
まあ、緊張しているマルコフさんとフレナさん。
他のメンバーはそっと避難。
ローズさんがお茶を配り、しばらくお話。
イスハーン殿下のお話も出たよ。大分、戦闘以外でも、コミュニケーション取れるようになったそうだ。バーミリアン殿下が感謝感謝していたよ。
「あいつが帰ってから、『コーヒー』なる薫りのいい飲み物に凝っててな。一度だけ、淹れてくれたが、なかなか旨かった」
あのイスハーンがと、目頭抑えるバーミリアン殿下。
「きっと、あなたのおかげだな。感謝しよう。もちろん皆さんも」
いえいえ、決闘でお世話になりましたから。
ローズさんも美しいカーテシー。
「勿体なきお言葉です、殿下」
しばらくしてお菓子をたくさん詰めて箱を抱えて、バーミリアン殿下が帰っていった。
その間にいろいろ話していた。
今後の拠点となる場所だ。
気を効かせてくれたのか、かつてアルフさんが育ったエディオールさんの工房後に建てられると。まだ、復興作業が終わってないから、まだ、先だけど、準備できたら連絡してくれることになった。
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