表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
211/386

初ダンジョン④

戦闘、してますって。

「ここ使ってください」

 ナリミヤ氏が馬車の中にあるドアを開ける。

 通路がある。

 ドアが4つ。

「ツインだよ」

 ホテルだよ。

 4つの内3つを使わせて貰うことに。アルフさん達男性陣とショウは外のテントでいいと。申し訳ない。先ほどサーシャも覚醒した。

 私はリツさんと同室。シャワーを浴びて寝ました。本当にダンジョンアタックしている気分じゃない。

 次の日も徒歩だ。歩く歩く。

 別の冒険者パーティーとも遭遇。スレイプニルとグリフォンに怯んでいた。ご挨拶して、別れる。グレイキルスパイダー達は気配を消して岩の影に隠れている。

 ナリミヤ氏が最短距離を蜘蛛達に調べてもらっていたので、なんとか夕方前に13階に到着。

 13階は密林だ。

 馬車、無理ね。はい、歩きます。

 でも無理せず、夜営する。

 13階もサーシャとアーサーが先頭。だいぶグレイキルスパイダーの松美、竹子に慣れてきている。

 朝早くに出発、猿系の魔物が出てきたが、アーサーとサーシャは落ち着いて対応。

 14階に入り、また、密林だが、川があり、河上に15階への階段がある。その前にボス部屋だ。

 爆走馬車が川沿いを進む。

 揺れる揺れる。

 症状が出た。馬車酔いが。

 アルフさん、ローズさん、ショウ、ノゾミに。

 私は真っ青になってるアルフさんの背中をさすり、ローズさんにはマリ先輩。ショウもノゾミもぐったり。

 ボス部屋には到着したが、ダウンしたアルフさん、ローズさん、ショウ、ノゾミのためにボス部屋の前で泊まることに。

「すまん、情けない……」

「申し訳ないありません……」

「ピィ~……」

「メエ~……」

 ぐったりアルフさん、ローズさん、そしてショウとノゾミ。私はアルフさんの額に濡らしたタオルをのせて、マリ先輩はせっせと世話をしている。

 で、次の日回復した全員でボス部屋に突入する。

 接待戦闘でした。

 山羊と毛虫系の魔物が出てきた。

 わじゃわじゃいました。

 グレイキルスパイダーの援護で、問題なく終了。

 糸が出ました大量に。でも、グレイキルスパイダーの布があるので買い取りに回すことに。後は山羊系の角だ、いい風邪薬になるらしい。

 15階は岩山。

 途中まで馬車。後は歩き。最短距離で進む。

 それでも、1日ではたどり着けず、夜営して2日後の昼過ぎに到着。

 しっかり休憩して、突入する。

 ロックリザードマン、ロックライノセラスだ。

 デカイ上に数が多い。

 グレイキルスパイダーの援護で動きを止め、ナリミヤ氏の闇魔法が炸裂。

「ダークウェーブッ」

 ナリミヤ氏が足を踏み込むと、闇が波のようにロックリザードマンとロックライノセラスを覆う。

 流石、レベル200越え。アーサーが目を見開く。

 沈黙した魔物達に、私達は総攻撃だ。

 私は二代目でロックリザードマンの首を跳ね、アルフさんは十文字槍でロックライノセラスの額を突く。アーサーは薙刀、サーシャはナイフ、グレイキルスパイダーの援護でロックライノセラスを倒していく。ショウは天井が低いので、マリ先輩の近くで不可視の刃を飛ばす。

 ローズさんは雷を纏ったナイフでロックリザードマンを突く。本当に恐ろしいメイドだ。容赦ない。アーシャはリツさんとマリ先輩の援護でなんとかロックリザードマンを倒している。ミーシャとノゾミは梅代に守られて大人しくしている。アルフさんに控えるように釘を刺されていたからだ。保証人のアルフさんの言うことは素直に聞いている。

 しばらくして、散らばる皮と角と魔石。

 でも、ちょっと待って、疲れた。

 肩で息をする。

 差し出されたカップの水を飲む、あ、どうも。あ、グレイキルスパイダーが水配っている、しかし、アーサーとサーシャは肩で息をしていて、気づかない。

 ミーシャとノゾミが率先して拾っている。

「あ、宝箱」

 ミーシャが発見。

「触るなよミーシャ。罠があるかもしれん」

「はーい」

 復活したサーシャが、竹子に見守られながら罠をチェック。

「開けます」

 ぱかり。

 中には真珠のアクセサリーが入っている。

 5連のネックレス、3連のブレスレット、葡萄のように沢山下がったイヤリング。あ、指輪もある。

 なぜ、内陸の国のダンジョンで真珠?

「これ、何ですかね?」

 サーシャが宝箱の底から模様の入った石を見つける。

「あ、それ、ワープストーンだよ」

 ナリミヤ氏の説明。

「これはワープ出来るんだ。指定した場所を往復できるんだ。魔力を補填すれば何度か使えるねこれ」

「じゃあ、もしダンジョンアタックの再開したいとき、ここで再スタートできるんですね?」

「そうだね。多分、ボス部屋の前にセーフティゾーンあったから、そこから再スタートできるね」

 おお、真珠のアクセサリーよりすごいの出た。

 アクセサリーはリツさんが預かっている。リツさんもマリ先輩も興味なし。アーシャとミーシャが着けてみたが、重いとな。ローズさんは全く興味なし。

「ルナちゃんは?」

「食べられないし」

 リツさんに振られて私は断る。そんなごてごてしたのはちょっと好きじゃない。アクセサリーはアルフさんからもらったペンダントで十分だし。リツさんは苦笑い。

 売りに出すと。

 さ、16階だ。

 森林タイプだ。

「さて、今日は無理せず。休みましょう」

 ナリミヤ氏が結界の道具を出す。

 リツさんとマリ先輩が夕食の準備を始める。

 大きな肉の塊だ、ああ、いい匂い。4本腕の熊肉のローストだ。あ、お手伝いしなくては。

 本当にダンジョンアタックしている気がしない。

 ローストに焼き野菜、マッシュポテトを添える。

 いただきます、きりっ。

 食後、マリ先輩特製ケーキをいただく。レモンケーキだ。

 アーサーがおばあさんの手帳を開く。

「おばあちゃんの記録では、コーヒーは魔物のドロップアイテムのようです。ドリアノールという魔物ですね」

「ドリアノール、木の魔物のようだな」

 アルフさんがお茶を飲む。

「カカオは20階のボス部屋にいたトレントのドロップアイテムみたいです」

 コーヒー、と、ぶつぶつナリミヤ氏。怖い。

 チョコレート、と、ぶつぶつマリ先輩。怖い。

 明日からどう行動するか、話し合われる。

 二手に別れることになる。

 ナリミヤ氏はスレイプニル、竹子と回ることに。まあ、心配ないね。心配なのはこっちだよ。

「さあ、斥候の本領発揮だな」

 明日から、斥候のグレイキルスパイダーの竹子がいない。

 サーシャの斥候としての本当の初陣だ。

読んだいただきありがとうございます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ