第2話 叙爵
よろしくお願いいたします。
ザルツベルグ帝国 帝都
「マーガレットの件は言わないのが正解かな?宰相はどう思う?」「そうですな。下手をすれば勝負がひっくり返る事をしでかしてますから・・」
「そうだよね。ハルトが悪く勘繰る可能性が高いよなあ・・」「しかし・・6万を率いていれば何の問題も無かったはずなのに何故単独で飛び出たんでしょう?」
「頭より感情で動いたとしか思えないがレナの事にしても女性の脳はどうなってるんだ?」「理屈より感情が優先する事ですか?」
「そうだよ。1回断ったのはハルトだからハルトが頭を下げて嫁に欲しいと言うまでは結婚しない!って意地になってるんだよ。」
「私も6人の妻がいますが未だ女性は理解出来ない事が多いのですよ。」「自分で行き遅れと嘆いているのに・・意味が分からんな。」
皇帝と宰相は身内を早くハルトを一緒にさせたいと願うが肝心の2人が最悪なのだ。「隣国の皇女ではハルトの気が引けなかったのが救いだな。」
元バッケンハイムの屋敷で新たに採用されたメイドが4人居た。リタ、アイ、サリ、メイだ。4人共少しお腹が大きくなっていた。
「うふふ。旦那とは別れたので気になさらないで下さいね。」どうやら3人ともそうしたようだ。「私はとっくに彼氏と別れていたから問題無いわ。」とメイが言う。
「それに侍女が屋敷の主人の子を身籠るなんて珍しくないわ。私達は自ら望んでっていうのが違うくらいだわ。」「元々旦那も居たから誰も気にしないわ。」
「大丈夫。ちゃんと幸せになるようにするさ。」「うふ。そう思ってる。」「うんうん!分かってるわ!」
その夜、4人が来る。「全員初めての子供だから産みたいのよ!」「だからあまり激しくしないでね。」「後ろでも私は良いわよ。」「それは抵抗あるなあ。」
「じゃあサリの初めてを貰うよ。」「ハイ!ご主人様!」
「う・・大きい・・」「痛いのサリ?」「少し・・でも喜んで貰えたら嬉しいから!・・よくなってきた・・ああ!イグイグイグ!」
翌朝、赤い顔でお尻を押えて仕事する4人だった。俺はスチュアートが準備した衣装に着替え宮殿に向かう馬車に乗り込んだ。「遂に叙爵ですな。後で祝賀パーティーには向かいます。」
そして閣僚や貴族が居並ぶ中でロバートが「ハルト男爵。」と呼んだ。(あれ?断ったはずだぞ?)と思いながら「はっ。」と返事をする。
「今回、聖堂大教国にハーメルン帝国と連戦連勝!見事であった。よって陞爵いたし侯爵とす。」「謹んでお受け致します。」
「それに伴い、大将軍、軍務卿を命ず。心せよ。それと新たな家名を名乗るが良い。」「はっ。有難き幸せ。それではハルト・フォン・一条と名乗らせて頂きます。」
会場では驚きと共に大歓声と拍手に包まれた。「この後は記念式典に移ります。そのまま戦勝パーティーとなりますので会場の方に皆様移動下さい。」近習達が先導していた。
(ハルト様。今回は無礼講になるかと思います。)宰相に様を付けられ驚く。(もうあなた様は実質この国NO,2でございます。)と小声で言われて更に驚く。
(あなた様の身分が皆様より高くなるので本来なら皆様に話しかけねばなりません。しかし知らない貴族ばかりだと思うので相手から話掛けて頂く方がよろしいかと。それが陛下のご配慮でございます。)
(僻んで嫌味を言って来るか?すり寄って来るか?それ以外の人間が何人いるだろうか?)そう思いながら愛想を振りまいた。
「元奴隷が戦に勝ったとは言えほぼまぐれ勝ちらしい。」「それで侯爵か?棚ぼたを有難がるあたりが元奴隷らしく浅ましいじゃないか。」
この辺りが僻みの人達のメインだな。「うちの娘がハルト殿と同じくらいの年齢がいましてな。どうだろう?1度会って見ないか?」と言うのがカインド侯爵夫妻だ。
「私の所にはなかなか良い武人達が揃っておるが如何せん財政がな。どうだろう?寄り子は足りて無いのでは?我ら役立ちますぞ!」と言って来たラング伯爵とその取り巻き達。
これらがすり寄り派の人達だった。(武人って言っても口先だけのヤツと勢いだけのヤツじゃないか。要らね。スラムにいっぱいいるタイプだ。)
そう思って辺りを見回すと3人ほどヒマそうで退屈な顔をしている人を発見した。(おっ!なかなかのスキルじゃないか。)
年齢は3人とも30を過ぎてる感じだ。早速話しかけると「ナンパか?他所に行けば?」と言うのは子爵家のキツイ性格で行き遅れとウワサされている姉妹だった。
名前を聞くと「オリガだ。」「オルガよ。」と面倒くさそうに名乗ってくれた。そしてもう1人は「騎士爵の妻でエメルダと言います。」と名乗った。
オリガ、オルガ、エメルダは知り合いのようだ。エメルダは未亡人になったばかりだと言った。「3人に頼みがある。」「妾になれって言うならお断りだよ!」
「そんな事は頼まん。オリガは将軍になる修行、オルガは軍師になる修行、エメルダは内政官になる修行をして欲しい。」
「ハハハ!新侯爵は頭がおかしいのか?」「女に才能があろうがなれる訳ねえだろ!」「フフフ。2人の言う通りよ。」
「分かった。皇帝に許可を取る。認可されたら拒否すんな!途中で投げ出すのも許さん。」「アハハ!良いぜ。」と3人が同意した。
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