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俺はどこまで這い上がれるのか?  作者: 駿
第4章 動乱
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第9話 ザルツベルグ帝国防衛戦9

よろしくお願いいたします。

ザルツベルグ帝国 国境砦


俺達や忍者部隊も砦に入り会議になる。


「辛うじて勝ったと言えるが最大に危うかったのはマーガレットが何故捕虜となっていたのかを知りたい。」下を向き何も言わないマーガレット。


「それについては正直に申し上げましょう。」ミュラー将軍がそう言うとビクッと震えるマーガレット。


「砦から矢を討ち終え、火が沈下してきて門を開き橋を架けた瞬間でした。マーガレット様は単騎で飛び出されて行ったのです。」「はぁぁ?」と全員がため息を吐いた。


「マーガレット。何故そんな事をした?」

「早くハルトに合流したかった・・戦場に一緒に立ちたかったのだ・・」


「あなたはやはり皇族ですね。そんな理由で作戦を台無しにされ、追いかけた護衛が何人死んだのです?もしあのままハーメルン帝国に連れ去られていたら負けになっていたんですよ。」


ハンベエが珍しく怒っていた。ハンベエにしても忍者部隊にしても何カ月も山で気配を消し努力していたんだろうと思う。


敵に臭水を気取られないようタールを撒き敵に匂いに慣れさせたりしていたのだった。「あなたは戦場を何だと思っているのです!逢引したいのであれば宮殿で待っておれ!」激怒するハンベエ。


「ハンベエが怒るのも無理は無い。何か月も努力して苦労してやってきたんだ。あまつさえ護衛を振り切り死なせ孤立して捕らわれたんだ。帝都に戻り無為に死なせた護衛兵の家族に謝って来い。」


砦の兵にも(ワガママにも程がある。)(皇帝の妹だから仕方ねえよ。)(稲妻の閃光って呼ばれて良い気になってんじゃねえよ!死んだのは俺の友だぜ!)(あんなの護衛して浮かばれないな。)


マーガレットにも聞こえるくらいのヒソヒソ話をしていたようだ。(私が足を引っ張ってしまった。いきなり来て迷惑を掛けお荷物扱いだ・・ハルトにも怒られ嫌われる事をしてしまった・・)


マーガレットが部屋で落ち込んでいるとノックされ返事をすると入って来たのはマチルダだった。「少し飲まない?」と酒を持って来たようだ。


「私の事知ってるわよね?最低で最悪な王女だって。」と笑う。頷いて良いのかと迷うマーガレット。「良いのよ。自覚もあるから。」そう言って酒を煽った。


「私も死なせた兵の家族に謝りに行ったことあるの。金貨2枚渡そうとすると4枚払うから息子を返してくれ。生きた状態で返せと怒鳴られたわ。」


そう聞いて真っ青になるマーガレット。「信用も信頼も失うのは一瞬なんだなあって思ったわ。今は少しずつ取り戻すしか無いの。長い年月をかけてもね。これが今の私。」


「あなたはどうするの?そのまま下を向いて生きる?それとも上を向いて頑張る?選ぶのはあなただわ。」と言って去った。


(彼女は私より強いわね。私にも負けられない理由がある!)気合を入れ帝都に戻り亡くなった兵の家族に謝罪に行こうと決意するマーガレットだった。


俺はその頃、火傷に効く薬を作りながらモンローからハーメルン帝国の状況を聞いていた。「何処の国も似たような状況なんだな。50家は再興しねえな。」


「そう思います。捨て石として利用され生きて帰っても良くて兵に組み込まれるだけだと思いますわ。既に今回の戦で30家の当主は最初の戦闘で亡くなっていますしね。」


「これで暫く戦が無くなると嬉しいんだけどな。」「幸運の軍師のウワサどうしますか?」「流しておいてくれ。そろそろ気付かれるかな?」「たぶん。」と言って笑った。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


ハーメルン帝国 帝都


「すると参謀総長は今回、我が国が不運に見舞われたと思うのか?」皇帝が笑いながら聞くと「その通りでございます陛下。」


ナン王国との戦いは偶々、食料難に陥り自滅。バッケンハイムとリジャプール連合は偶々、山の崖崩れが起こり自滅。聖堂大教国は偶々、疫病が流行り自滅。


そして今回は山火事が偶々起こりハーメルン帝国が敗退する結果になっただけだと分析していた。「そうか。分かった。下がって良いぞ。」青筋を立て怒りたいのを我慢する皇帝が告げた。


その後、皇帝の私室に4人の将軍が呼ばれた。「ナン王国との戦いですが僅か2週間で町に砦と堀を築き完成させており攻城兵器でも厳しい戦いを強いられる作りでした。」


「しかも国境砦を1日で陥落させて敵を孤立化させ食料を奪い降伏せざるを得ない状況を作っておりました。どうやってあれを1日で陥落させたかは分かりませんでした。」


「次にリジャプールの崖崩れですが崩れる10日前に1人の若者がしきりに崩れる事は無いか?崩れたのはいつか?と聞いて回っていたそうです。」


「そしてその若者は火山の周辺にもやたら出没していた模様です。ここからは推測になりますが火山をどうにかして引き込む事を考え実行したと思われます。」


「何が幸運の軍師だ!騙そうとしても騙されんぞ!やはり裏があったか!」と叫ぶ皇帝。「4度も偶然が起こると思う方がアホウだ。そうなれば必然だと思う方が自然だ。」

お読みいただきありがとうございます。

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