第4話 ザルツベルグ帝国防衛戦4
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ザルツベルグ帝国 サイゴン
「第3皇子が居るはずだ!探せ!」「捕らえれば褒美が出るぞ!」
午前中で決着が付き上機嫌なフレーゲルだった。「ゆくゆくは私の帝国になるのだ。狼藉は許さぬぞ。」兵達に厳しく通達を出す。
その夜、司祭長とコンラートが話をしていた。
「恐らくウワサは間違っています。元は聖女様では無く、むしろ勇者様方では無いかと思います。」
「何故だ?」
「私には『目』があります。聖女様は病に冒されておりませぬ。そして勇者様方はかなり酷いのです。向こうの世界から持って来られ蔓延させたのはむしろ勇者様方では無いでしょうか?」
「すると・・今もマズイのでは無いか?」
「その通りです。彼等と接触した、行為をした人が更に病を拡大させてます。聖女様も『目』をお持ちなので努力はされておられますが重度患者は手が出せないのかと思われます。」
いったい誰が本当の事を言っているのか?コンラートは困惑する一方だった。そして更に体調不良の2万の騎士団をここサイゴンに残し出発した。
病気は静かにフレーゲル軍も蝕んでいく。5日後にビルマの前に到着した頃には発症してないだけで大半が感染していたのだった。
「何故ビルマがこのような武装をしている?これでは砦では無いか!」とフレーゲルが怒るがどうしようも無かった。
攻城兵器も無い。武器はメインが槍と剣なのだ。強行突破したいが堀で阻まれる。迂回する道は無い。「交渉したい。」とフレーゲルが呼び掛けるも「裏切り者と話す事など何も無い。」
矢を射かけられ交渉は終わる。「ダッセーなオッサン!」「こんな所で躓く程度で謀反を起こしたのかよ?」翔と正樹にからかわれ激怒していた。
「ふっ。お主らこそ勇者など名乗っているが戦ってる所を見た事が無いぞ!」「そりゃそうだよ。オッサンに見せて何になるってんだ?」「頭わりぃオッサンだな。」
「この臆病者め!」「こんな所で俺らに文句言うヒマあんの?」「そうそう。敵はあちこちからオッサンを狙って来るぜ?良いのかよ?」
腹を立ててる場合では無かった。兵は徐々に弱っていく。食糧も無くなる。神殿騎士団は役に立たないどころか自分の兵まで病気をうつしているのだ。
(疫病神め!こうなればコイツら勇者どもを捕らえて皇帝に命乞いをするか?それで許されるかどうか分からんな。)そう思い宰相宛に密使を出す為健康そうな5人を選抜した。
しかし1日、2日と待っても返事も返って来ない。「フレーゲル様。1度サイゴンに戻り体勢を整えられては如何でしょうか?」「うん?どうした?」
「この暑さで兵も弱っております。食糧も乏しくなり厳しいのです。」「確かに聖堂大教国の兵は何人か亡くなったそうだな。」「その通りです。」
「病気が流行ってるとは・・嘆かわしい限りだ。」
「全くです。神の国が聞いて呆れますよ。」
やっと辿り着いたサイゴンには入れなかった。「よ、要塞もサイゴンも敵の手に落ちています。如何しましょうか?」
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俺達が要塞に到着した頃、要塞は隔離病棟の様相だった。抵抗どころか「誰でも良い!助けてくれるなら敵だって歓迎するさ。」と言って受け入れられた。
要塞は既に全員が黄色から赤に近い状態か真っ赤な状態の人しか居なかった。「何が神だ!俺達に死を与えるだけじゃねえか!」「そうだ!俺達にこんな苦しみを与える神は神じゃねえ!」
「そうですわ。ハルト様こそ神なのです。祈りなさい。ハルト様はあなた方をお救いになって下さいます。」とマリアが信者を爆発的に増やし続けていた。
俺が作った薬は効果があったようだ。人によっては成分を変えたり濃度に変化をつけ試すと徐々に効果が現れて来た。
「ユウ。どうだ?」
「良いですわね。今までの薬より遥かに効果がありますわ!」
「そうか。あの魔族に感謝だな。よし後はキュリーとクララに任せてサイゴンに行くぞ。」
サイゴンでも死にそうな兵2万と感染している町の人の治療を開始する。「おい!しっかりしろ!」「うっ・・もうダメです・・」
「治療すべき人達はまだ大勢いるぞ。これを飲むんだ。」先ずは医師、看護師、神聖魔法を使えるシスター達を回復させる。
俺の治療薬は特効薬では無い。完治するまでにはまだ相当の月日が必要だろう。2日もすると意識を回復した。
「あ・・生きてる・・」「な、なぜだ?」「神よ・・」
「残念ながらあなた方の信じる神は見捨てたようよ。我が神、ハルト様に救われたのよ!」笑顔でマリアが説明する。「おお!ハルト様!」と拝まられる。
「まだ喋るな。礼を言うのは治ってからで良い。」
そう言っていると平原から敵が戻って来たようだ。門に向かうと「キサマ!何者だ!」「俺はハルト。お前こそ誰だよ?」
「ふっ。元奴隷ではないか。キサマ如きに名乗るのも惜しいが教えてやろう。フレーゲル様だ。」
「ああ!平気で裏切る人間の中でもクズのフレーゲルか?それで?ゴミが何しに来たんだ?」
「門から降りろ!私の手でキサマを葬ってやろう!」
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