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俺はどこまで這い上がれるのか?  作者: 駿
第4章 動乱
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第3話 ザルツベルグ帝国防衛戦3

よろしくお願いいたします。

聖堂大教国 国境要塞



聖都を出て2日で到着したが既に5000人が倒れていた。兵士を看護するシスターも既に全員が緑か黄色になっている。(悲惨だわ・・これで戦争になるの?)ネムは危惧していた。


「フレーゲル殿!開けてくれないか!神殿騎士団長のコンラートだ。」

「コンラート殿。遅すぎはしませんか?待ちくたびれましたぞ。」尊大な態度のフレーゲルだった。


病人が多い事に不信感を持たれる。「なぜ病人を連れて来るのです?」

「出発する時は普通だったのだ。」「送り返せ!」


コンラートも異を唱える事は出来なかった。調べてみると調子が悪い者は1万人になっていた。(伝染病に感染している・・)そう思ったが原因が分からない。


(エピデミック・・そうで無ければ良いがネム様なら何かご存知やも知れぬ。)そう思いネムを訪ねると病人達の所にいた。


「ネム様。少しお話をよろしいでしょうか?」

「治療中です。後にして下さい。」「そうでしたな。申し訳ない。」


兵の所に様子を見に行くと「コンラート様。お耳に入れたい事が・・」と兵士から言われる。


「なんだ?」

「実は勇者様、聖騎士様が仰っておられたのですが・・聖女様が性病を持ってこの世界に来られ多くの男性に伝染させてるのでは無いかと言われておられたのです。」

「なるほど。それで兵士達がこのような状況下に置かれていたか!」


確かに勇者も聖騎士も元気に見える。ただ聖女も元気なのが不思議なのだが。(本当に治療しているのか?)コンラートも不信感を持つ。


この世界に無い繁殖力で既に3人が亡くなっていた。1週間もすれば全滅してもおかしくない状況だ。(本当は治療で無かったら・・)


そう考えると恐ろしくなる。病院へ行き医師達に聞くと「治療は成されてますが繁殖力が上回ってます。かなり強力なのが今回です。」


「どうすれば良いか?」


「難しいですが全員を検査して治療する事。保菌者を他人と接触させない事。戦争どころではありませんぞ!聖都も蔓延して既に多くの死者が出ているようです。」と言われる。


「聖女が病原菌だというウワサだが・・」


「知っておりますが確証はありますまい。確かに勇者様方もそうおっしゃっておりますし、お側仕えしているエミール殿も重度患者ですがね。」


聖女のお気に入りで毎夜、相手をしていたエミールだがこの男が勇者と共に菌を巻き散らしていた。「聖女はユルユルで面倒なんだ。君が1番だよ!」と口説き近習やシスターを毒牙にかけていた。


(最近は遠ざけられているエミールだがヤツもそうだったか!しかし聖女をどうこうする事は出来ない。表向きはキチンと治療しているし本人に自覚が無いのかも。)


その夜、「聖女様。よろしいでしょうか?」と今度は面会予約を入れる。「どうぞ。お入りください。どのようなご用件でしょうか?」


「聖女様。率直に申し上げます。保菌者でこの性病を巻き散らしている自覚はおありでしょうか?」と言われ驚く。


「やはり自覚はおありで無かったようですな。勇者様、聖騎士様はあなたが向こうの世界から病気を持ち込みこの世界で蔓延させてると仰っておられます。エミール殿も重度患者になったのはあなたのせいだと仰ってますよ。」


(また・・翔に捨てられた・・)自分は見えるから分かるが『目』が無い人には分からないだろう。(アイツが好き放題して私を犠牲にしやがった・・)


16歳の苦い思い出が蘇る。(あれで妊娠しにくい身体にされたのに・・)絶対出来ないとは医者から言われなかった。


しかし「あまり良い処置をされていない。」と医師から告げられたのは1年前に体調が優れなくなって総合病院に行った時だ。


「今後、聖女様には不用意な人との接触を避けて頂きます。」「承知致しましたわ。」と頭を下げながら(翔や正樹は絶対治さないわ!)と決意した。


翌朝、第3皇子の守る町サイゴンをフレーゲル軍7万と神殿騎士団7万で攻めるとあっという間に陥落した。守備兵は2000も居なかったからだ。


直ちに帝都に早馬が飛ぶ。


「やれやれ。私は攻められる時は2国と決まっているのかねえ。」苦笑するロバート。「笑い事ではありませぬ兄様!どうなされるおつもりです!」詰め寄るマーガレット。


「それなら帝都の手前の町に第3騎士団長ワーレンが入っているよ。しかしなぜフレーゲルは裏切ったんだろうな?」


「それなら少し思い当たる事があります。」「なんだい?宰相?」


「彼は初代様のひ孫の子孫だと常々自慢していたと聞いております。それとバッケンハイムとも親交があり『貴族以外は人に非ず』を崇拝しているふしがありました。」


「なるほど。次は剣が上手いとか力があるだけで将軍にしてはダメだねえ。ハルトには連絡したかい?」「もちろんでございます。」


「帝都から早馬が参りました。」フレーゲルが裏切りビルマに14万の兵が向かっている。ビルマにはワーレンが7万で入っていると書いてあった。


「先ずは要塞を押えよう。俺とベオウルフ、アズナブール、アイスバッハ、マチルダで要塞を制圧するぞ。『医療部隊』オスカルも先行して欲しい。ボナパルト達はサイゴンに向かってくれ。」

お読みいただきありがとうございます。

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