第9話 ハルトの準備
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ザルツベルグ帝国 ホライズン ハルト館
ケネディにも宰相の手紙を見せると「一先ず兵の収容出来る建物を作りますね。農場はかなりのペースで出来ています。商売人も大勢出店し病院もかなり繁盛しています。」
10km先の農場には集落を作り移り住んで貰ったようだ。ホライズンから少し離れたこの場所も今ではホライズンを凌ぐ町になっていた。
ハルト館の周囲2kmは商業地帯だ。病院横の温泉旅館は連日満員だ。『脱毛剤』『コンディショナー』『化粧水』を使ったエステ店はセレブを筆頭に女性達に大人気だ。
その病院には『南の妖精』を襲おうとした元ナン王国の脱走兵達と接触した人達が大勢詰めかけていた。
「あいつら重度の性病患者だったらしい。」がウワサになっていた。
交渉した女性は「襲われた・・」と深刻だったが「話をした。」「接触した。」「一緒に飲んだ。」「一緒に飯を食った。」と言う人達まで検査に来た。
それからというものナン王国の出身はタブーになる。「王子がクズだと思ったら兵士もクズだったか?もう入国させるな!」と評判が悪いからだった。
多くの真面目な人達にとっては風評被害だったが(黙っていれば分からない。)と考え彼らは母国の事を口にしなくなった。
俺はランボウを孤児院の保父さんに任命して毎日、鍛冶屋のゲンさんの所で修行していた。「最初は鉄の扱いから覚えな。」と教えて貰う。
そして『蒼龍剣』も見せると「漆黒の大剣は弄り甲斐があるがその剣は俺よりオスカルの嬢ちゃんの方が良さそうだぜ。」
オスカルを呼んで来てもらうと「確かにこれは魔法剣だわ。でも今まで使った人達は剣として使って来ただけのようだわ・・勿体ないわね!ゲンさん元の長さに戻せる?」
「ハルトが持って来てくれた金属があるからな。アダマンタイトよりオリハルコンとミスリルじゃな。材料はあるが元通りになるかどうかは分からんぞ?」
「ハルト様を呼び捨てするなんて!ドワーフなのに腕は悪いのかしら?」と言うと「儂の弟子になった以上、気兼ねをせんわい!その剣は何とかしてやろうじゃねえか!」
俺の剣が復活するまで1か月は掛かったがその間、俺も『粗悪品』しか打てなかった剣も何とかノーマルまで打てれるようになった。
漆黒の大剣は振りやすく切れ味も格段に良くなっていた。蒼龍剣も凄みが増し切れ味も格段に良くなっていた。
「中々良くなってるわね。ハルト様。この剣は相手の魔力や体力を奪って剣の力を増幅するんです。魔力を流せば炎を纏わせたり氷を纏わせたり風を纏わせる事が出来ますわ。」
「他の剣では出来ないのか?」
「分かりませんが必要であれば試されるのもよろしいかと思います。」「分かった。やってみよう。」試しに自分で打った剣で試すとダメだった。
23200人の兵もボナパルトやムサシに鍛えられだいぶレベルアップしていた。今や兵は蛮族も合わせれば25000人いる。
ゲリラ部隊は亜人1000人を率いたベオウルフと800人を率いてるアイスバッハ。245人いるアズナブール。
最近では夜間訓練や水泳までしているマチルダとサーシャ率いる100人だ。この前会った時は顔を黒くしていた。服も迷彩服だった。
忍者部隊も負けて居なかった。フォックスとモンローがそれぞれ1000人ずつを率いて聖堂大教国、ハーメルン帝国に忍び込んでいたようだ。
ハンベエがやって来た。「2男~5男ですがまだパッとしませんね。赴任して3ヵ月は経過してますが独自な行動、意思表示は何もありませんね。」
「まあ中途半端に口出しされる方が大変だろうな。」
「聖堂大教国からですが、3人の勇者が召喚され聖勇者、聖騎士、聖女なのですが・・腕はありそうです。しかし人格は最悪ですな。毎夜、酒池肉林の騒ぎです。」
「それじゃ召喚した人間も責められるんじゃ無いか?」
「そうですね。頭の固い元老院派は追い出せ!と毎日言ってるようです。現在の教皇は権力志向の塊なので手放さないでしょう。」
「宗教と武力で領土拡大路線だな。」
「その通りです。間者も多く放っているようですね。神殿騎士団も完全掌握してますから力の無い政治家がいくら叫んでも無理でしょう。」
「宗教家が間者に武力を持ってるのか。脅威だな。」
「逆だと思えばよろしいかと。上昇志向の人間がたまたま宗教家の家系に生まれただけだったと思えばよろしいのでは?」
「ハーメルン帝国の方はどうしてる?」
「夏にはリジャプール王国に攻め込むようです。第8軍団将軍になったばかりですがダン将軍が5万の兵を率いて南下するようです。弟の軍師ベルグが曲者ですがね。」
「曲者でも5万なら防ぐだろうな。」
「そう思います。そしてザルツベルグ帝国に攻めてくるのは第2軍団将軍『隻眼の赤熊』の異名を持ち武力はハーメルン帝国で1,2を争うオレゴンです。副将に第4軍団将軍で計20万が来るでしょう。」
「ミュラー将軍なら簡単には抜かれないだろう?」
「そう願いたいですね。気になるのは第2騎士団長のフレーゲル将軍があまり積極的な態度では無いのです。それが杞憂であれば良いのですが。」
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