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俺はどこまで這い上がれるのか?  作者: 駿
第3章 つかの間の休息
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第4話 表彰式は?

よろしくお願いいたします。

ザルツベルグ帝国 ホライズン ハルト館


ある日の夕方。帝都に来るようにと宰相から俺宛の手紙が届いた。


(イヤな予感しかしねえ。)「明日の朝、俺だけで行く。護衛も要らん。」中途半端に何人か連れて行く方が面倒だ。


夜、「飲みませんか?」珍しくスチュアートが誘う。「飲みましょう。」と乾杯し少し他愛も無い話をした後に「脱出準備を整えておきます。」徐に言った。


驚くと「良からぬ事でしょう。表彰ならとっくに呼ばれています。」「そうだな。その通りだ。俺だけならどうやってでも脱出出来る。」


「逃げるならリジャプール王国でよろしいでしょうか?」「国内は危険だろうな。」「その通りです。」


翌早朝、(まだ寒いな。)すっかり馬にも慣れひたすら帝都を目指す。夕方には到着すると「そんなに急がなくても良かったんですよ。しかも1人で?」と宰相が驚く。


「お呼びとあらば急ぐのは当然です。」「遅くなりましたが表彰を行いたいと思いましてな。」と申し訳無さそうに言う。


「来たな。ひとまず風呂に入って来てくれ。」と言われ入ると「お背中お流し致します。」と笑顔で言うのはリタだった。(ご主人様。出来ました。)と小声で言う。


頷くと「頭も洗いますね。」(今夜参りますから。)とまた小声で言って風呂から出た。


「おお。出たか。私の部屋に行こう。」ロバートの部屋に行く。「まあ掛けてくれ。」とソファに座らされる。


「私の口から多くを語れないが遅くなったのは世間のウワサに私、宰相、マーガレット以外が踊らされたからだ。」と残念そうに言った。


「そうだったんですね。私は良いんですよ。しかしそんな事で北や西の大国に対抗出来るんですか?」「君が危惧してくれてる通りだよ。私もそう思ってる。おめでたいよ。実におめでたい。」


「でもその程度で良かったです。明日は安心して帰れそうですから。」「君に危害を加えそうなヤツはこちらで排除するよ。」


その夜、4人がやって来た。「俺がこんな事言うと無責任だが大丈夫なのか?」「うふ。心配してくれるなんて嬉しいですわ。」「そうそう。悪阻になっても心配もされないもの。」


「全く気にされないって分かればいつでも別れられますわ。」「私は出来たかもって彼氏にカマ掛けたら速攻で逃げ出したわ。俺じゃねえと言ってね。」


「もし困ればこれを使ってくれ。」と金貨2枚ずつ渡すと「こ、こんなの受け取れないわ。」と言うが「最悪の事態で別れて職を失った時に金が助けてくれる。」


「ありがたく受け取るわ。いっぱいサービスしなくちゃね。」「そうよ!ご主人様専用のみだらな女だもん!」「ねえ!気が早いけど2人目もお願い!」「私も!いっぱいナメちゃう!」


翌朝、相変わらず誰も居ない。まるで夢だったのかと思うくらいだ。朝食を終え待っていると「こちらにどうぞ。皇帝陛下がお待ちです。」と案内される。


「おお!良く来た。早速だが今回の功績によりお主を男爵位を授けよう。それとレナかマーガレットのどちらが良いか選ばせてやろう。」


そう言われ呼ばれていたレナとマーガレットが困惑していた。(聞かされてなかったんだろうな。)ロバートも宰相も知らん顔だ。


「恐れながら陛下。私のような下賤の身が爵位など畏れ多い事にございます。レナ様、マーガレット様も同様な理由でご辞退申し上げます。」


「そちは謙虚じゃな。分かった。ではこれで表彰式は終わりじゃ。」「お待ちください陛下。私達は景品扱いですか?」レナが怒っていた。


「うるさい!聖堂大教国、ハーメルン帝国が2人を望んでおるのじゃ!こやつに渡すより有意義であろう!」つい本音を言ってしまいロバートと宰相が苦笑している。


「あっそう。父上の意見に賛成な人は手を挙げて?」と言うとオズオズと周囲を見渡し手を上げる。ロバートと宰相以外は全員上げた。


「じゃあ当然、国益になるという理由があるのね?」「もちろんでございます!」と威張って言うのは参謀本部長のパーダ伯爵。


「当然お2人が向かう事になれば婚姻同盟となり、もし他国から攻められても助けて貰えます。それに貿易が盛んになり万々歳ですな。」どうだと言わんばかりだ。


「他の方々も同意見なの?」マーガレットに言われ周囲を見渡し頷く。「それで?私達は誰に嫁ぐの?」と聞かれまた周囲を見ると「決まっておりません。」パーダがまた威張って言う。


「パーダ。婚姻同盟と言うけど対等な同盟?従属同盟?」「もちろん対等です!」「じゃあ相手も人質出て来るわね?誰が来るの?」「えっ・・」


「それで?婚姻同盟だから国境の砦や門を壊せと言われたら壊すの?」「えっ?」


「壊した後、20万の兵力で『治安維持』してやると言われたら受け入れるの?」「ええっ?・・」


「近衛兵!閣僚を全員拘束して!後で取調室ね。参謀本部の人間も全員拘束するのよ!」「はっ!分かりました!」


「ハルト。巻き込んで済まないがこういう事情だ。またいずれ呼ぶからそれまではホライズンでノンビリ静養してくれ。」とロバートが微笑んだ。

お読みいただきありがとうございます。

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