第17話 ハルゼイ編17
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ザルツベルグ帝国 ハルゼイ
「助けて頂きありがとうございます。私は獅人族シャロンと言います。私達ナン王国から逃れて来たんです。山中を彷徨いここに辿り着きました。」
「この子も連れて逃げるの大変だったでしょ?」もう俺の背中でスヤスヤ寝ている。「この子、警戒心強い子なのにあなたは平気なんですね。」と微笑んだ。
俗に言う人見知りする子だろうな。「父親にも懐かなかったのに。村が襲われこの子の父親は捕まり戦奴隷として売られるんだと思います。その時にこの子と逃げたんです。」
そうすると今回の中には居ないんだろうな。「お腹空いてるでしょ?今はパンと肉が少ししかありませんが食べて下さい。」
飲む物が無いので精力剤で食べて貰うとすっかり元気になった。「今、そこの町に亜人の人達が2000人居ます。俺を信用して貰えるならお連れしますよ。」
「うふ。もちろんですわ。見ず知らずの亜人を助けてくれる人ですもん。それにそんな熱い視線で胸元を見られるとお礼したくなりますよ。ご主人様のお名前は?」
「ああ。すまんハルトだ。」「ではハルト様。こちらに来て。」
「ハルト様!耳・・耳触られながらされると・・また!イッちゃう!尻尾もダメ・・またイグイグイグ!これ出来ちゃう!ご主人様の子出来ちゃう!」
ご奉仕を覚えてもらい「シャロンはエロいな。」「元人妻ですから!」ペロっと舌を出し「美味しかったですわ。ご主人様!さあ町に行きましょう。」
町に戻り他の獣人族と話をすると「あの村出身?」「大変だったね。よく逃げれたね。」「他の人達はどうなったの?」と会話していた。
酒と食事を楽しんでくれたようで「ありがとうございます。助けていただいて。人間にも良い人いるんですね!」とコッソリキスした。
(また抱いて。)と小声で言って仲間に呼ばれ戻って行った。俺はロバートとマーガレットに呼ばれたので向かった。
「ハルト。ここだ!」と声を掛けられる。マーガレットは男の兵に囲まれ豪快に飲んでいた。ベオウルフとランボウが相撲をしているのが見える。先程は腕相撲をしてたらしい。
「腕相撲は引き分けだったらしい。」笑いながら教えてくれた。「実は私は皇帝になりたく無かったのだ。1年くらい前だったかな?奴隷の少女に出会ったんだ。」
「ロバート様が?奴隷と会う事あるのですか?」
「その頃荒んでいてね。帝都でその子は貴族に虐められて泣いていた。「こんな国!滅べ!」と叫んだんだ。私に特殊な能力もなく剣の才能も無い。この広い国を統治する自信も無かった。」
「しかしそんな少女くらい救えるくらいになりたいと思ったのがきっかけさ。貴族が聞けばつまらん理由だろうが君なら分かってくれると思ったのさ。」
俺が頷き「分かります。私の手は大きくありません。全てを救えるなんて思いませんが手の届く範囲なら救いたいと思います。」
「君なら分かってくれると思ったが君は私が思った以上に期待に応えてくれたよ。宰相達を呼んだのも自分の目でこの光景を見て欲しかったのさ。理解出来ない感性なら閣僚はムリだろう。」
新閣僚や新局長の試金石だったんだと理解した。「私が皇帝になるには君が必要だ。私も君も普通の人間で神では無い。宰相は優秀だが20年後はいないだろう。多くの人材を登用するぞ。」
「私が何処までお役に立てるか分かりませんがご期待に添える努力は致しましょう。」
「今はその言葉こそありがたいよ。」と笑った。
『南の妖精』に相談する。「実家に戻って見ないか?」
すると「実は考えていたのよ。」「もしかしたらハルト様の役に立てるかもってね。」「それに戦争に負けて不安定じゃ無いかと心配もあるのは正直なところ。」
「実はロバート様にはもう相談してるんだ。君達の家族が逃げたい、移住したいと言ってくれるなら何とかしようとおっしゃって頂けた。俺達は来週にはトラックの町に居るからそちらに来て欲しい。」
「じゃあ早めに戻るわ!」「そうね。その時は日記に色々な事を調べて書いて帰るわ。」「誰より有意義な情報を持って帰ったらご褒美頂戴!」
「分かった。楽しみにしておくよ。何が良いか考えておいて。」と告げて町に戻るとまだ大勢の人達が飲んで楽しんでいた。
酔って寝ている人を騎士団の人達と拾っていく。(片付けは明日だな。こりゃ明日病院も繁盛しそうだ。)笑いながらそれぞれの家に送っていった。
部屋に戻りノワールを抱っこして眠りについた。翌朝、ボナパルトとベオウルフ、2022人の亜人、護衛の騎士団100人がホライズンに向かって出発した。
「大将!彼らを無事送り届ければトラックにすぐ行きますから!」「おお!待ってるぞ!」と手を振ってお別れした。
「俺らも行ってきますわ!」全員二日酔いっぽいアズナブールと245人がトラックに向かって出発した。
『南の妖精』も準備出来たようだ。「私達も帰りますね。1週間くらいで戻るつもりだから待てって!」「気を付けて。」
「うん!ハルト様もだよ!」と手を振った。9人が見えなくなるまで振っていた。「彼女達、旦那様が大好きなんですよ。泣いてたから。」「そうかもな。」「きっとそうです。」と言って笑った。
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