表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺はどこまで這い上がれるのか?  作者: 駿
第2章 冬来りなば春遠からじ
35/120

第7話 ハルゼイ編7

よろしくお願いいたします。

ザルツベルグ帝国 ハルゼイ


翌朝、敵陣側から立って眺めると(町じゃねえな。要塞だな。)出来栄えに満足している。(ここに敵が来るな。)そう思って水魔法で田んぼくらい歩き難くしておいた。


「旦那様!ロバート様とマーガレット様他騎士様達がこちらに向かって来られてます。」澄んだ綺麗な声で俺を呼ぶノワール。「ああ。分かったよ。直ぐ戻る。」走って門の所まで出迎えに行く。


すると5分ほど待ってると先頭の馬が見えた。門で止まろうとするので「後が閊えますので止まらず先に進んで下さい。」と促す。


「門番。ご苦労。」と言われ苦笑する。なにせ門番はいないから俺が1人で出迎えしなければならない。1300人が通過すると今度は走って砦に戻る。


すると高櫓や砦を見て呆然としている。「どうぞ中にお入り下さい。」と言うと「キサマ門番では無いか!何故案内までしておる!」


「サンドロ。彼は門番では無い。この町の責任者であり今回の作戦指揮官だ。」護衛から知らない間に随分出世してるよ皇太子様。


「内政官はどうした?」「それは後で説明します。先ずはお疲れでしょうからお茶を入れましょう。」


ノワールが俺とロバート、マーガレットにお茶を入れてくれる。今までの経緯を説明すると「やれやれ敵の最前線がそれじゃあね。勝てるものも勝てないな。掃除までさせて悪かったね。」


「その312人をどうすべきだと思う?」

「少なくともこの地を離れ次の町トラックにうちの100人と5000人で向かわすべきだと思います。」

「そうだな。そうしよう。ところでこの建物は凄いな。前がどれくらいか分からないが。」

「以前はごくごく普通の町でしたわ兄様。変わり過ぎて・・」

「これから敵側から見た光景を見られませんか?」

「良いな。サンドロも誘おう。」


「何故こんな橋を広く作った?攻めて下さいと言わんばかりでは無いか!」「そうですね。部隊長がそう思って下さるなら敵もそうだと良いですね。」


「あの高櫓は何の為にあるのだ?」「何の為だと思いますか?」「分からんから聞いておるのだ!」「上から攻める為ですよ。」「そんな事は分かっておる!何を攻めるのかを聞いておるのだ!」


「もちろん敵ですよ。」「お主。先程から愚弄しておろう、剣を抜け。」と言って周囲を慌てさせる。「剣を抜けと言うのが聞こえぬか!」


「もちろん聞こえてます。私は敵なら剣を抜きますが味方には抜きませんよ。」「ふ。臆病者が!」「その通りですね。臆病です。」


「そうやって言い逃れるのか!ミュラー殿に勝ったと言うからどれほどの者かと思えばとんだ卑怯者だったとは。」と笑った。


「その通りですよ。臆病者で卑怯者なんです。」と言うと周囲がハラハラしているが1人笑っているのがロバートだ。


「まあその辺にしておけサンドロ。全体会議をするぞ。ハルト。作戦を話せ。」

「はい。皆様お疲れ様です。今回は恐らく10倍以上の敵を相手にする事になりそうです。」

「そんな事は言われなくても分かっておるわ!サッサと言え。」

「失礼いたしました。そこで今回のメインは落とし穴です。正門前にあったのを気付かれましたか?」


そう言うと誰もが顔を見渡す。もちろん気付かれるとは本気で思っていない。


「良かったです。これは100m四方で1000人単位で落とせます。」

「バカか。たった1000人を落としても変わらんだろうが!」

「そうですが1回だけではありません。何度か落とします。」

「バカも休み休み言え!付き合いきれん。敵から見えるんだぞ!何度も掛かる訳があるまい!」

「絶対見えません。疑心暗鬼を必ず生ませますよ。そして落とし穴で落ちた敵はそこに来ます。恐らく最初は戦奴隷や農民でしょう。捕らえてこちらで奴隷紋を入れ味方にします。そこで騎士団の方々にお願いです。捕らえるお手伝いをして欲しいのです。」

「キサマ!騎士を何だと思っておるのだ!衛兵の真似事のような事をしろと言うのか!」

「お互い死者を出さず良いと思いますが?しかも割と楽に兵が増えるんですよ?」

「楽だと!キサマ戦を何と心得ておる!まして亜人や農民なぞ死んだとてどれほどのもんだと・・」


「ドゴーン!!!」


大音響が響く。


先程までテーブルに居たサンドロは10m先の壁に居た。


「なあサンドロ。皇太子様からローズなぞ死んだとてどれほどのもんだと言われたらどう思う?答えろ!」


「う・・いや・・」


「お前・・戦の何たるかと言ったな。じゃあ聞かせろ。この人数でどうやって勝つ?答えろ!」


「われら・・1000人が玉砕覚悟で突入すれば・・」


「なあ?部隊長はこう言ってるが全員自殺願望があるのか?1000人の騎士諸君。」威圧を巻き散らして聞く。


全員が震えながら首を振った。


「サンドロ。お前の騎士と言うのは何だ?お前の忠誠心は何処に向かってる?国か陛下か国民か?答えろ!」


「は・・陛下で・・す」


「お前が勝手に玉砕してこの町を奪われ民を蹂躙されお前の娘も捕らえられる未来が見えないのか?お前に忠誠心なんか無い。自分勝手なワガママなオッサンだ。部下や部下の家族の事も考えろ。それが陛下の為だと思うならお前が1人だけで敵に突っ込んで死んで来い。」

お読みいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ