第2話 ハルゼイ編2
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ザルツベルグ帝国 ホライズン ハルト館
「砦はこれで何とかなるとしてハルゼイの町だが籠城戦だ。そこでまず堀を作る。それも大きな堀だ。敵が攻めあぐねるだろ。それを此処まで掘る。」両側は山なのでそこまで掘る予定だ。
図を指し示し半円形を作る。「それでは敵も攻めれませんね。まさに陸の孤島だ。」ハンベエが考えながら言う。
「だがこのままだと攻撃も出来ないだろ?そこで石橋を作る。しかも幅50mくらいの巨大な橋だ。敵は攻めようとすればここしか無くなる。攻城兵器でこの橋を壊せば攻めれない。」
「しかしそれでは人数の少ない我が方が圧倒的に不利でしょう。」ボナパルトが不思議そうに聞いてくる。
「まず第一に敵を迎え撃つ為に石や土でコの字型の城門にする。橋を渡って正面が門だが左右は砦状態にする。正門の上にも楼閣を作り敵を弓矢で3方向から攻撃だ。」
「なるほど。3方向の上から雨のように矢が降り注げば敵はたまらんですな。」ボナパルトが笑う。
「第2にこのコの字の中心に落とし穴を掘る。最初に攻めて来るのは戦奴隷や農奴だろう。最初に落とす時はノワールの結界で敵から見えないようにする。」
「最初と言う事は何度も使う訳ですか?」
「まあそうなるな。労せず敵を捕らえられるし破城槌や衝車を使ってくれば面倒だろ?」
「確かに攻城兵器が来ると面倒ですな。それとハルト様にはまだ秘策がありそうですな。」
「ああ。これだ。」取り出したのは臭水。「所謂、燃える水だ。これを橋の上に撒けばいつでも橋の上の兵は燃える。まあ雨が降らなければだがな。それまでに砦は落として欲しい。」
「分かりました。でも燃えたら・・そうか。堀に飛び込めば死なずに済みますな。」
「それまでに敵の食料が奪えたら戦意喪失するだろうが可能かな?」
「こうしてみると私達って今回重要よね!」「最悪は燃やすのもアリですか?」
「後々を考えれば奪うのがベストだが難しければそれでも良いよ。先ずは自分の安全を最優先してくれ。」「分かったわ。」「うん。頑張る。」
「マリアとユウ。2人は敵味方関係なく治療して欲しい。恐らくハルゼイでも普通に怪我や病気で苦しんでいる人が居ると思う。必要なスタッフを連れて行ってくれ。」
「いるでしょうね。」「そうね。いると思うわ。」
「そしてデュークとランボウ。2人も重要だぞ。ランボウは正門の上から短槍で馬に乗って金ピカの鎧を付けてるヤツを狙え。外れても構わん。ただし投げたらヒモを付けて回収して何度も使うんだ。ここで1番の剛力だろう?」
「ヘヘへ。もちろんです!任せて下さい!」
「デュークは高見櫓を作るから上空から偉そうなのを射抜いてくれ。スナイパーの異名を持つお前なら出来る。」「腕が鳴りますよ!」
この会議が終わると夜7時くらいになっていた。ロサンジンにご飯を出してやってくれと頼むと奴隷達が到着したようだ。
「マリアとユウは衰弱している人を治療してやってくれ。ロサンジンはミールかおかゆのような物を作ってやってくれ。」
「分かりました。」「ベッドに運んで。」「薄味で仕上げますよ!」
「私達も何か手伝うわ。」と『薔薇の美女』『希望の光』が申し出てくれた。「助かるよ。何をすれば良いかはセバスに聞いて貰えないかな?」
俺はボナパルト、ハンベエ、ケネディと一緒に飯を食っていた。
「そういえば蛮族の背後は誰か分かったの?今はどうしてる?」
「それについてはまず私から。」ケネディが聞きだした事を伝えてくれた。「彼らの背後に居たのはバッケンハイム公でした。」
「俺を勧誘に来た貴族か!逆恨みかよ!」「まあそれもあるかもしれませんが1番は赤い星の救出だったそうです。」
「うん?盗賊を救うって意味が分からんぞ?」
「彼らも詳しくは知らされて無いようなので憶測になりますがバッケンハイム公は国歌転覆、俗に言う謀反を考えていたのでは無いでしょうか?ですからハルト様の勧誘も人材登用の一環だったと思われます。そして恐らくその背後に何処かの国に良いように操られている気がします。」
「盗賊を使って国の評判を落とし、兵も使わないで済む。下っ端なら背後関係も分からず済むもんね。バッケンハイム公を操ってる国が金を出せばあのオッサンの懐も痛みは無いし。」
ハンベエが忌憚の無い意見を述べた。オッサンって俺も会って無いがお前も会ってねえだろ!とツッコミたい。可愛い美少女だったら謝れよと思っていた。
「その蛮族1000人ですが統率力や集団戦は向いていますが個々の技量は劣るので剣はムサシに。弓はデュークに。槍はランボウに教わっております。あと1か月は使えませんな。」
「今回、彼らの出番になるような戦いにならんだろうから良いさ。そういえばハンベエの身体はどうなんだ?調子良さそうじゃ無いか。」
「ユウから支給されてる『精力剤』とやらを飲まされてから調子良いんですよ。」と嬉しそうだ。
俺は先程の会議内容を宰相とロバート宛に認めた。マーガレット宛にはコンデショナーと化粧水を50本ずつ早馬で帝都に送った。
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