第16話 久しぶりのホライズン
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ザルツベルグ帝国 帝都 5日目
朝食に呼ばれ一同が会した時に「俺、ノワールと結婚してます。」とレナさん達に告げた。「あら?じゃあ私と結婚した時は奥さん同士で仲良くしましょうね。」とノワールをハグした。
「ブレねえな。」「遠縁とは言え皇族だろ?」「良いのか?あんな良い女なのに!」と男3人がまたヒソヒソ言っている。
「でも確かに旦那様の夜の相手は一晩中狂わされるので何度か失神したりしますから大変な時がありますよ。」
ノワールが朝食に相応しくないカミングアウトをした。噴き出す3人とため息のマーサさん。顔を赤くしたまま話に加われないマーガレット。
「ハルトちゃんって性豪なのねえ!お姉さんも頑張るから一緒に頑張りましょう。」とノワールと意気投合していた。
「そ、そう言えば宮殿が夜明るかったのは魔道具ですか?」と強引に話題を逸らす。「たぶんそうだと思うが作り方は知らないな。」とマーガレットが答えた。
「私も知らないけど知ってそうな人ならいるわ。」とレナ。「今度聞いてみとくわね。」と微笑む。(褒美を貰えるなら金よりその方が嬉しいな。)
宮殿を出る時に子爵家の坊ちゃんがやって来た。「おい!そこのお前だ。」と俺を指さす。「私ですか?」「そうだ。お前を我が家の騎士にしてやる。月に銀貨2枚やるからすぐに来い!」
「結構です。」「そうか。光栄に思え・・なに!?断ると言うのか!」滑稽だが仕方ない。「その通りですよ。別に騎士になりたいとも思いません。ですからお断りです。」
「キサマ!不敬罪だ!死罪だぞ!」「はぁ。皇帝陛下の宮殿で騒ぎを起こさない方がよろしいかと思いますよ。」「全くその通りだわ!」と怒っているマーガレット。
「殿下!アイツは元奴隷なんですよ!不敬罪でしょ?」とギャーギャー言ってると近衛兵が殺到して「来い!」と拉致されて行った。
「どうして貴族にバカが多いのかしら?」「その意見には全く同意するよ。」と言うのはロバートだ。「機嫌を直してくれたまえ。」と俺に言ってるようだ。
「あの手の貴族にはもう慣れているので大丈夫です。」と微笑む。「耳の痛い話だね。今度私にも稽古をつけてくれないか?」と言われ驚く。
「先程の方が言われた通り私は出自も卑しい者です。」「それで君の評価を私が変えると思っているなら少し私を見くびり過ぎだよ。」と笑った。
「ミュラーは君と友誼を結んだと喜んでいたよ。私とも友になって欲しいな。」その言葉にマーガレットも驚く。
「では次に会える時を楽しみにしておくよ。そうそうこれを君に差し上げよう。」とランプをくれた。魔道具のランプのようだ。
「皇太子はここ1年で別人のように変わられたわ。」とレナさんが呟いた。(もしかすると転移者か?)しかし心眼で見てもそんな事は無かった。
いよいよ帰る事になるとレナさんは抱き着きマーガレットは涙を零した。「また来ます。」と別れを告げた。当然皇帝や宰相に会えるはずも無く挨拶もそこそこに帰路についた。
「しかし驚いたな。長兄はボンクラどころか切れ者だぜ。」「確かにそう思った。」
「貴族がだんだん嫌いになったよ。まあ元々嫌いだが。」
「あれじゃあ庶民は堪らないだろうねえ。仕えてる人達も精神的にキツイだろうよ。」
4人馬車で盛り上がっていた。帰りは練習させて欲しいと俺が御者をしていた。ノワールが先生だ。晩秋になってきてるので朝晩は寒くなる。
「寒く無いか?」「旦那様に抱き着いて居るから大丈夫。」と可愛い。俺もノワールも夜目は利くし今日は月も出ているお陰で問題無かった。
無事ホライズンに到着すると「今回は波乱万丈だったわね。」「ハルトと行動するとこうなるんだ。」「今度は商業ギルドや冒険者ギルドを誘うか?」
「ハルト様。馬車は私が戻しておきます。早めにおやすみ下さい。」とセバスさんが言ってくれた。「ではお願いします。」
その夜はお風呂に一緒に入ると「もう我慢できない!今して!旦那様!」と抱き着く。「ごめんなさい!もうイッちゃう!」と叫ぶ。
一晩中何度も飛んでしまったようでご機嫌な朝を迎えた。俺は気になっていた骨董品屋さんで得た武器と防具を取り出した。
「これってもしかしたら・・たぶんそうだわ。」
「どうした?」「これ魔力を流すと反応しそうだわ!」
言われた通り魔力を流す。防具は身体にぴったりと合い白銀の輝きだ。槍もそうだった。逆にノワールは防具も弓も漆黒だがミニスカで可愛かった。
「これ気に入ったわ!これで冒険しましょう旦那様!」
「うん。そうしよう。でも片付けや工事の進捗が気になるから明日からだよ。」
「分かった。」と言って着替える。外に出ると昨日は暗くて見えなかったが道も綺麗になり長屋も順調に出来ていた。
道幅は30mくらいあり両サイドに長屋が並んでいる。(子供達の住まいと学校と道場を作ろう。)棟梁を呼んでお願いすると「良いぜ!仕事は多い方が嬉しいもんだ!」
それと家畜小屋や柵も相談すると「その仕事もくれ!やるぜ!」と応じてくれるのだった。
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