3歳半 地獄 序章の始まり
「おはよう!」
「「おはよう!」」
朝起きると両親は食卓にすでにいた
父も母も朝食を食べている。
弟の隼人はまだ寝ているようだ。
ぼくも朝ご飯を食べようと席に着く
朝は目玉焼きに8枚切りのトーストにマーガリンを塗ってそれを牛乳で流し込む!
よくある家庭の朝ごはんだ。
僕がご飯を食べてる中父は靴を履いている。
おもむろに父が口を開いた
「今日も稽古頑張れよ~」
ん?今日も稽古なの?
あの辛い?
「あ...うん...行ってらっしゃい」
「行ってきま~す」
そういって父は出て行った。
マジで嫌だった
母に泣きつくがそんなもので許される訳がなかった。
それから半年間、毎日駐屯地の道場で稽古した。
すり足と足腰のトレーニングのみを
行きと帰りは母が送ってくれた。
そんなある日、朝ご飯を食べようとした。
しかし今日は朝食がいつもと違った
ケーキだったのだ!
なんの記念日でもないのに!
僕は「いただきます!」の直後にかぶりついた!
パンにブルーベリージャムを塗った戸田家のケーキに
幼稚園に行き先生に挨拶!
「おはよ!圭吾君は朝ご飯何食べたの?」
「先生おはよ~!朝はケーッ」
「パンです~」
僕は母親に口を塞がれた...
その時気付いたのだ。
あれはケーキではないんだと...
悲しい気持ちになりながらまた稽古...
だがケーキもといジャムパンを食べた今日の稽古は違った
いつもはすり足と足腰のトレーニングだったが
今日から竹刀を持たせてもらった!
やっと剣道らしくなる!
まずは持ち方
左手でお侍さんみたいに持つ!
逆さにして鍔を手にあてがうように握る。
弦を下向ける。
こうやって持つのかぁ
ちゃんと理由があるみたいで
刀で言うところの刃の部分の上にするのは
鞘に入れいる際に刃を痛める可能性があるのだとか
よくわからないが...
「お!様になったなぁ!じゃぁ、構えてみろ!」
「はい!」
訳も分からず竹刀を構える!
目の前で先生は大爆笑!
僕はどうやら市内の握り方がなっていなかったようだ。
僕は竹刀を左手を鍔にあて右手を左手にくっつけていた!
勇者みたいでかっこいいと思ったんだけど違うみたい...
恥ずかしい...
実際の竹刀の持ち方は
右手を鍔につける左手は柄を掌に乗せて包み込む
なんか手になじまない...
そして竹刀って重い!
「圭吾!振ってみろ!」
「はい!」
とりあえず振ってみる
バシン!
竹刀で床を叩いてしまった...
重い...
先生みたいに途中で止めれない
そこから半年間も僕は竹刀を振り続けた...