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夜の歌

作者: ヤハチ

女衒うろつく夜の街


紫煙全てを霞ませて


顔さえ見えぬ人の群れ


百の口づけ交わされて


嗚咽に紛れて歌が聞こえる


女衒うろつく夜の街


ある日天使が舞い降りて


とある女衒に恋をした


好かれるために歌を歌って


好かれた後に売られて消えた


女衒うろつく夜の街


星知らぬ娘が泣く夜に


誰かが歌う歌がある


涙拭わず乾くに任せ


泣く娘の前で口ずさむ歌


女衒うろつく夜の街


紫煙に霞む歌声が


夜の底から微かに響く


独り寝る夜の無き娘届けて


女衒が独り口ずさむ歌

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