見えなくなってしまう『見える大事なもの』を守りたい話
何か思い悩み行先のない思いがある時、私はそれを物語にする癖があるらしい。
きっとかっこつけたいだけなのだろう。
見えるものだけに囚われ、見えないものに気づかない。
見えるものだけに思い悩み、見えていたものを置いてきてしまう。
見えるものだけに縛られ、見えないものが去っていく。
見えるものだけを恐れて、見えていたものが見えなくなっていた。
一人を掴もうとしたらもう一人を落としてしまっていた。
何人をも掴もうとしたら一人が遠ざかっていて。
僕は僕に問おう、「貴方の一番大事な人は誰?」
この答えはすぐに出た。
僕は僕に問おう、「貴方の好きな人は誰?」
この答えもすぐに出た。
「貴方の一番大事にしたい人は誰?」
もしあの時こう問いかけていたなら——
近くにあるものを守ろうとして、
一番近くにあったものを壊しかけてしまう。
いつか本当に壊してしまわないように、
僕は僕に問おう。
「壊れてもいいものはどれ?」
この問いには答えが出なかった。
こんなの書いてないで早く犬旅を更新しろって話ですが、犬旅12話はストーリーが完成したので後は文章に書き起こすだけです。もうしばしお待ちください。




