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運命の別れ  作者: 当麻 雪夏
15歳
3/3

4月7日・HR

チャイムが鳴り止む。4月7日、始業式。

「今年もクラス一緒やな。」

「担任誰やろ?」

等々定番のおしゃべり。2~3分続けとったら、「ガラガラー」と、ドアが開く。入って来たのは、今年の担任……じゃなくて、私達の幼馴染み。ってか、腐れ縁?相変わらず元気やなぁ……。

「なぁ、蓮華さ、元気って概念そのものに手足付けたらあいつになるよな……。」

「違えねぇ……。あと、綺麗な顔とな……。」

と、幼馴染みの蓮華が皮肉っぽく言った。

「レン君、そんなことさらっと言うから、勘違いさせるんやで……。気ぃつけよ。」

「はいはい。それで友希さんは、新学期早々遅刻ですか?」

これは、ヤバイ……。こいつらセンセ来るまで続けるな……。

「友希。新学期早々遅刻?良い御身分でいらっしゃいますね。」

「あれっ?私ってそんなに身分高かったっけ?」

「友希は、相変わらず幸せな娘やなぁ……。それ、絶対褒め言葉じゃないからな。」

ナイス!蓮華。

「初音、」

「何?」

「おはよ。」

「『おはよ。』じゃなくてさぁ……。」

「まぁ、早く座ったら?ってか綺麗に固まったなぁ……。周り身内ばっかや……。」

「3年連続は、狙ってるんじゃない?」

「それならそれでも良いやろ。」

「おはよぉ~。席着いてぇ~。」

ドアが開くと同時に聞きなれた声。今年は、当たりやね。

「菅原センセ、おはぁ~。」

「友希さんは、朝から偉いなぁ……。」

「何のことですか?」

「いやいや、朝からランニングしてはったから。」

「……。」

「何か言うことは?」

「遅刻しました。反省してるつもりです。」

「次から気ぃつけよ。」

「前向きに検討するという方針で進めていけるよう善処する所存でございます。」

「どこの国の政治家や。」

「日本です。」

「……。」

「センセ、ご苦労様です。朝からうちの馬鹿がご迷惑を……。」

「今日は、特別な。」

「センセ、友希を甘やかさないでください。」

「そのための相沢と木ノ本やろ。」

おい!そこの教師。私は、ベビーシッターちゃうから。蓮華はともかく。

「初音、さっき、なんかすっごい失礼なこと考えんかった?」

「へっ?」

「何が“俺はともかく。”や。心の声だだもれな。」

「一旦黙れ、お前ら。とっとと体育館行くぞ。」

この面子か。柚葉もかな君も居るし、今年も退屈しなさそうやな。うん、良い年になりそう。

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