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21.謝りたいんです
絵筆さん、可愛かったなぁ。
って気持ちと、
テツ……、あいつ、あんな怖いやつだったっけ。
って気持ち。
もやもやしながら今日も授業を受ける。
そもそも俺がテツを怖いと思ったことなんて、人生初めてじゃないだろうか。
授業が終わって、昼休み。
いつもは雅と食べるところだけど、
雅が寄ってくる前に俺は図書室に移動した。
まあ、まさかテツがいるとも思ってないけど。
でも謝るって言ったって、なんで急にとか、どういうきっかけで話しかけたらいいとか、
なんもわかんないけど。
図書室は昼休みが始まったばかりで、案の定誰もいなかった。
「んー…、やっぱそんな簡単に会えるわけねえよなー」
言いながらちょっと安心したり。
そのへんの本を物色して、ちょっとずつ奥の方へ奥の方へ。
「あ、」
いた。
俺の声に反応して、無表情で振り返るイケメン。
中2以来交わることのなかった視線。
「…ラン?」
黒島、哲平である。




