12. カラーリスト
英語がうんたらこうたら。周りの頭がどんどん下がっていく中、俺はパッチリ目が覚めていた。
最初はじいちゃん先生で滑舌悪いかと心配したけど、今ではその発音の良さに感服するばかりだ。
長年の教師生活で培ったのか、教え方も分かりやすくて、この半年だけで英語の成績が格段に良くなってきている。
だからこの調子で頑張らないとと思うのに、どうにも頭に入ってこない。
緑里の話がここまで頭を占めるとは。ああ、早く帰りたい。
それなのに今日はバイトあるし、なんかちょっとツイてない。
金曜日って、客が多くて嫌いだ。
当たることはなかったものの、ノートが白紙のまま授業を終えてしまった。
はぁ、とため息一つ。
次は文系の敵、数学だ。しかも成績でクラス分けをされていて、少人数だから確実に当たる。
ふぅ、とため息二つ。
「らーん!」
「あ、雅」
「見てみてー!」
授業を終えて、お気楽そうに駆け寄ってきた雅。
コイツは人懐っこいし、バカに見えるからよく勘違いされているけど、意外と根暗だ。
そうじゃなきゃ俺がこんな人気者の親友ポジションにいれるはずがない。
恐らくだけど、さっきサンゴを怒らせたことがよっぽど効いているんだろう。
ヘコめば、ヘコむほど、反比例するようにテンションを無理やり上げてくるのが雅の特徴だ。
本当分かりやすい奴だなあ、こいつ。
推測するに、朝からテンション高かったのは反抗期真っ盛りの弟にまた無視されてきたんだろうなあ。
「なに、この紙」
「へっへっへ、リストだよん!カラーネームの!」
「カラーネーム?…って、色の名前だから…、っえ!!調べてくれたのかよ!?」
「うん、授業中暇だったし!パラパラ漫画もこないだ完結しちゃったし」
「え、そんなのやってたのかよ、見たいんだけど」
「おう!また見せてあげよーではないか!でもその前に聞いてほしー!」
「ん?」
雅は紙をヒラリと差し出して、もう片方の手で指差す。
その手の側面は黒く汚れていた。
「すっごい面白いことが分かっちゃったんだよね、この人たちの!」
「…え?」
閲覧ありがとうございました!
次回更新は明日31日午後9時になります!
個人的な話ですが、この後書きを書いているときが丁度阪神と西部との対決でした。
9回の裏2アウトのところです。逆転しないですかね、西部。
こちらの雅くんも野球好きそうですよね。
というか、彼は運動万能くんタイプなので何でも好きそうですね。
わたしは専ら女バレと野球を観るのが好きです。バスケはプレイする派です。
ランランはバスケ好きそうです。
また皆でスポーツしたいです!あ、でも球技大会よりも先に体育祭ですかね。
文化祭はもう終わってしまっているので、そこは残念ですね。
長々と本編に関係ない話を失礼いたしました。
あ、高校野球が大好きなのでいつか甲子園に行きたいです。
ではでは***
20150529 夏野 五朗
追記
すみません。
間違えて一度公開してしまいました。
ご迷惑おかけしています。