1-18 [5歳]復習と憎悪の男
「おい、早く出せよ。俺は無駄に人は殺したくないんだが。」
「・・・」
「・・・タイムリミットだ。お前は殺す。そっちのガキは・・・奴隷商にでも売ってやるよ」
「・・・」
フェルムは震えていた。そして、売りつけられるという言葉を聞いたとたんにその震えは一段と大きくなった。トラウマの中の根幹に触れられたからだろう。もうほとんど俺にすがって何とかたっている状態である。
俺はというと、フェルムと同じで震えていた。しかしその震えは全く意味合いが違うものだったが。俺は怒りに震えていた。あまりにも酷い仕打ちだったからだ、フェルムにとっては。もちろん言ってる本人はそこまでの意図はなくただ俺達を怖がらせるためだけに言ったのだろう。だがそんなことは関係ないのだ。
「・・・黙れよ」
そして俺はこの至近距離で男の腹に向かってウインドアローを発射した。
もちろん男はまだ5歳のガキに魔法が使えるわけがないと高を括っていたので、何も防御もしておらず、被弾し仰向けに倒れた。血が結構出ている。下手したら死ぬかもな。・・・だが俺は悔いはない。フェルムを護れたんだから。そして・・・俺は人を殺しかけたからだろう、こんな奴でも胸糞が悪くなった。
「こんな奴で手を汚したくないな」
おれは町の兵士を呼んで状況を説明し、救護と逮捕をして貰った。聞いたところによるとあの店で買い物をした客に対してこういった事件はたびたび起きており、地元民はそれが周知の事実だったから、誰も店にいなかったそうだ。
ちなみに店主は既に高逃げしていた。もともとクズしか置いてなかったあたりをみると、もう移動しようとしていたのかも知れない。兵士の人が非常に悔しがっていた。
そして問題も解決したところで、俺達は気を取り戻して、再び市場を見て回りだすのであった。
☆★☆とある酒場にて☆★☆
チッ、全然エル・シャルル家に報復ができねぇ。家まで行ってみたんだが、かなり警備が堅くなってやがった。だがこれで・・・あそこの家がお頭を倒すために凄腕のハンターを雇っらってのは、どうやら本当っぽいな。
あん?急に騒がしくなってきやがった。何があったんだ?またちょっと耳を立てるみるか
「おい聴いたか?大通りに構えていた悪徳商法の店がついにつぶれたらしい」
「やっとついにつぶれたか、あそこ。邪魔だったしな。でも、あの店のバックには凄腕のハンターが付いてて、この町の兵士でもなかなか太刀打ちできなかっただろ。どうして急に?」
なんか面白そうな会話だな。少し耳を傾けてみるか。盗賊の生き残りはそう思い、耳をそばだてて会話を聞いてみた。
「なんか不意打ち喰らって昏倒したらしいぜ。子供は魔法が使えないからそう思って近づいたところをやられたわけだ。」
子供?
「子供?でもあの店って高価な買い物させて、その買い物した品をぶんどるってのが詐欺方法じゃなかったか?」
「あぁ、そうだな」
「商品ってなかなかに高いんじゃないのか?なんでガキがかえるんだよ」
「貴族様の息子とか?」
「ハハッ。ねーよ」
「・・・そういや、この近くの貴族ってエル・シャルル家だろ。たしかそこに息子がいたような」
「うろ覚えで合ってるかはわからんが、まだエル・シャルル家の息子は5歳になったばかりだろ。いくら貴族の息子でも魔法なんかつかえねーだろ」
「・・・そりゃそうか」
ついに出てきたかエル・シャルル家。お頭の復習を果たすときがどうやらきたようだ。話から推測するに息子が降りてきてるのか?とりあえず、拉致だな。場合によっちゃ殺すが。
そして盗賊の男は動き出すのであった。この二人の会話は憶測で物言っていただけだというのに・・・
24日は更新できるかわかりません。
24日、結構改訂
24日、貴族の男→盗賊の男に間違っていたので改訂




