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パラレルワールド  作者: KOU
第1章新たな世界と少年と
15/23

1-12 [4歳]母上の暴走

さて、魔法の練習のわけだが、前回の戦闘で判明した問題点がある。敵が複数の場合、対処がし難いことだ。別に範囲攻撃魔法を使えばいいわけではあるのだがそういった魔法はたいてい2級中位からしかなく今の状態で使うのは厳しい。というか実は魔力量は普通に達してるのだが、使ったら確実に怪しまれるため使いたくはない。ちなみに必要魔力には第5級魔法までは1次関数のように直線的に増加していくが。それ以上になると2次以上の関数のように必要魔力量が増加していく。6級以上は貴族すらも使える人物が少ないのはそのためだ。


俺はたぶん現時点で4級までなら使えるんじゃないかな?やったことないからわからんけど。


「さぁ、いつもの鍛錬をやるわけだが。フェルムはどうする?」


「私も同じのやってみたい」


「そうか、じゃあ今から説明するから、ちゃんときいとけよ」


「うん」


「まずは、魔法を普通に使う。それができたらその魔法で起こる現象を頭の中でイメージして魔法名もしくは何も言わないで魔法が起こせるようにする。これが詠唱破棄、無詠唱の練習。


次に魔法を使う際の外魔力の変換速度を上昇させる練習。これはなんどもやって感覚を覚えるしかない。


また、魔力量の調整の練習。魔法を使う際に出来るだけ自分の魔力を使わないで魔法を作ってみる練習だ。これができないとはじめはすぐ練習中に魔力切れを起こして、強制昏倒するから気をつけて。


そして新しく発見したのが、同種魔法の複数使用または、異なる魔法の同時使用だな。どちらも凄く便利になりそうだ。といってもまだこの練習は僕自身したことがないから、どういう様に訓練すれば良いかわからんけどね。」


「・・・難しそう」


「まぁ、それが出来ない人もいるぐらいだしな。」


たぶんフェルムはエルフの血を引くものだから、魔法は使えるだろう。だったらそれで彼女がエルフの血を引くものだってわかるじゃん、と思ったんだが、父上が言うには約400年ほど前に4歳ながら魔法が使えた人が出たらしい。前例があるせいで魔法が使えたからって、それが完全な証拠にはならないそうだ。ゆえにちゃんと数値を確かめないといけないらしい。また俺は前例が過去1人か2人ではあるがあったために、父上や母上にそんなに深くは言及されなかったという恩恵をそれで受けている。


「万物を燃やす炎の化身よ、塊となりて全てを焼き飛ばせ。『ファイアボール』」


「・・・」


「・・・でない・・・」


どういうことだ?まさか魔力量が足りないのか?いやでもそんなはずは・・・


「万物を癒す水の精霊よ、塊となりて全てを洗い流せ。『ウォーターボール』」


「・・・」


「魔法が出たー。やったー。」


すさまじい威力のものが出た。たぶん魔法との相性がとても良いのだろう。代償として相性が酷く悪い火の魔法は出る気配がなかったのかもしれない。とりあえず、俺のやるべき行動はきまった。


「・・・とりあえず魔力量の調整からやろうな、フェルマ。」


魔法の攻撃を直に受けて、垣根に沿って生えていた草花が押し流され、垣根も壊れかけていた。庭師の人がみたら発狂しそうだ。


あの人、仕事はできるんだけど、プライドがたかそうなんだよな。すまぬ、父上。嫌味を言われてくれ。


そのあとは二人で他の練習をした。

わかったことはフェルマはかなり魔力を持っているということだ。正直、チートとか羨ましいぜ。



その後家に入り、俺は盗賊の頭の懸賞金の中にあった銅硬貨と銀硬貨、それに一枚しかなかったのだが、金硬貨をもって母上の部屋を訪ねた。


「母上、聞きたいことがあります。」


「・・・ん?どうしたのイータ?」


「お金のことについて教えてもらいたいのです。」


「お金?何でまた急に」


「朝来た冒険者が置いていったのものがお金なのですが、どういった感じなのかがわからないので教えてほしいのです。」


「・・・まだ早い気もしなくもないけど。良いわ。教えてあげる。といってもここにはお金はないわね。」


そりゃそうか。貴族だし仕事部屋にお金を置いとくのはかさばって邪魔なのだろう。どっか安全なところにあくしてあるのかな?


「・・・あ、そういえば・・・。あったわ。といっても白金貨だけだけど。」


その硬貨はそんな忘れ去られていて良いものなんですか?母上


「一応、茶色の硬貨と、銀色の硬貨、金色の硬貨は入ってたのでもってきました」


「あら、全部そろったじゃない。これで簡単に説明できるわ。


まずこの茶色の硬貨は銅硬貨っていって1枚1C。

でその銀色の硬貨が銀硬貨っていって1枚1S。1Sは100Cよ。

そしてその金色の硬貨が金硬貨1枚1G。1Gは100Sね。

そしてこの白い硬貨が白金貨1枚1P。1Pは100G。


要するに1Pは1000000Cってことね。ていってもこの白金貨は貴族や王族が財産や売買等に使うのが主流で、平民は使わないわね。」


なんでそんなもん置き忘れてんだよ。まぁ『ケーキの作り方』もしまいわすれてたしこの人は意外に抜けてるところがあるのかもしれない。


「大体平民は1ヶ月70S~50Sくらいの収入だったわよ。それにしても、急にこんなことを聞いてくるなんて。・・・あ、わかったわ。フェルムちゃんと街にデート行くんでしょ。今は危ないからダメだけど、ほとぼりが冷めたら楽しんできなさい。いい勉強にもなるしね。」


母上、デートなんていってないです。


「あの・・・ははうえ?」


「ちゃんと、こっちはフェルムちゃんに似合うものちゃんと着せてくるから、あんたはアルバートにデートの心得でも聞いておきなさい。」


あ、ダメだこりゃ。


そして俺とフェルムのデートが決まった。


フェルムとシータが仲良くなってます。シータは基本的に最初は用心深いけど、それを切り抜ければ、優しいという設定のつもりです。

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