1-11 [4歳]母上の想いと父親の苦悩
会話文が入るようになると凄く文字数がふえますね。
あとついに父親の名前がアルバートだと判明。
父上とフェルムが離脱したあと、部屋には俺と母上が残った。
これはしんだな・・・。
「いいですか、イータ。今回のことは、正直に言って無茶しすぎです。母親を心配させないでください。私はもう私に縁のある人が死ぬのをみたくありません。絶対にもうこんな無茶はしないでください・・・。以上です。」
「母上・・・。」
俺は空気をよんで直ちにリビングを出た。目が赤くなっていた。あとのことは父上にまかせた方がいいだろう。
文書を作りにいった父上の下に行き、そのことをおれは伝えた。
「父上、母上がすこし泣いています。あとは頼みます。」
「わかったよ。ちょうど作り終わったし、今から向かうよ。」
「それでは」
「そうそう、お前、しばらく外出禁止な。あんなことが会ったんだがら、何があるかわかんないからな。魔法だったら庭で練習しててもかまわない。あとさっき昨日の冒険者がきて、お前にお金置いてった様だから確認しとけよ。」
「・・・わかりました」
魔法が使えることもばれたのか。まぁそうじゃなきゃどう倒したんだって話にはなるんだが。まぁとりあえずそのお金を確認しに行くことにしよう。
「・・・なんで付いてくるの?」
「・・・」
「いや別に良いんだけど。君にもやりたいことがあるでしょう。」
「・・・私、あなたの父親様に『息子をよろしく頼む。』と言われたから。」
あれだ。まだ4歳だからな。敬語っていう概念がないんだな。折角、
『なんでそんな硬いしゃべり方なの。同年齢だったら、もっと砕けたようなしゃべり方でいいと思うんだけど。』
『でも私は一応奴隷扱いですから』
『扱いなんてどうでもいいじゃん、友達でしょ』
『・・・(涙)』
っていうよくラノベによくのってる会話が出来ると思ったんだが。まぁ敬語の概念が入ってくる年になればできるようになるかもな。
「僕についてきても面白くないとおもうよ?だから好きなことやった方がいいって。」
「・・・」
やばい、なんか泣きそうだ。対応間違ったかな・・・。
「まぁ、一緒に行くなら行こうよ。」
「・・・うん」
で、俺は彼女の手ひいてをとりあえずお金の確認に向かった。
「・・・これかな?」
この袋、でいいのかな。というか良く考えたら俺、まだお金がどういう単位なのかもわかってねぇな。いや正確には単位はわかるんだがどの硬貨がどれで、単位がどれとかはわからん。
「・・・これ、いくらなんだろう・・・」
「たしか、このちっちゃい銅のお金が一枚1Uで、この銀のが1枚1G 1Gは100Uだったと思う。この金の奴とみたことないけど更に上に白いのがあるんだけど、それはわかんない。」
「どのくらいのものが買えるかわかる?」
「よくわかんない。」
そりゃそうか。
「そうかー。後で母上にでも聞いてみよう。それで、これからどうする?外出はゆるされてないし・・・」
「・・・」
「まぁいいや、僕は日課の魔法の練習に行ってくる。君は?」
「・・・私も行く。」
なつかれたのかな。さっき父上が俺のことについて茶化したときに顔赤くなってたし、おそらくだけど相当好かれたのだろう。よくちっちゃい子供が言うような、『あたし、将来○○君と結婚するんだー』といった感情に近いのかもしれない。俺には幼馴染とかが居なかったから良くわかんないけど。
そして俺らは魔法の練習のために庭へ向かった。
☆★☆貴族の社交場にて☆★☆
貴族A「新たに使用人を雇ったんですかの」
アルバート「ええ、まぁ」
貴族B「聞いた話によると雇った子は息子殿と同い年の女の子だとか」
貴族C「まさか、許婚を決めてしまわれたのですか?」
貴族D「そんなどこぞの馬の骨かわからん使用人よりもうちの娘を許婚に」
貴族A「だったらうちの娘の方が息子殿の許婚にピッタリですぞ」
貴族D「貴様、一体何を言うか。私はこの国の伯爵なのだぞ。子爵は黙っておれ」
貴族A「ホッホッホ、恋愛は自由ですぞ」
貴族B「どうです、うちの娘を許婚にしては。なかなか器量もあってかわいいですよ?」
貴族A,D「抜け駆けはゆるさんぞ(ですぞ)!」
アルバート「いやただの使用人ですし・・・」
貴族C「いやでも、息子殿と同年代の異性の子をつけるなんてそう勘繰られてもしょうがないのでは。」
アルバート「いやまぁ、そうなんだがな。」
貴族C「そんな者よりもどうです、私の娘を許婚にしては。ちゃんと使用人もつけますよ?」
貴族A,B,D「だから抜け駆けするではない!」
今日も貴族の社交場は非常に賑やかなのであった。
☆★☆
一応設定としては、
父親→一人っ子、親は若くして死ぬ。
母親→孤独
であったという設定なので子育ての際に子供がどんな感じで育つか、わかってません。それゆえに息子が子供らしからぬ言動、行動をとっても親はあんまり気には留めないということになってます。使用人の間では密かに、『実は天才児では?』と噂されてたりしますが、貴族たちは誰もまだそのことはしりません。