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パラレルワールド  作者: KOU
第1章新たな世界と少年と
11/23

1-8 [4歳]戦いの後始末

この話はちょっと面白くないかも。

その日の夜


「依頼主、約束どおり依頼を遂行した。依頼内容はご子息を護ることと、≪一人で何をやっているか探れ|・・・・・・・・・・・・・≫でだったはずだ。では本日の出来事と、調査結果を発表させてもらおう。尚この口調は素だ。貴族様に対して無礼だとは思うがご勘弁願おう。」


「・・・シータ。護りをつけるのはわかる。が、もう一方の依頼は何だ。何で家族に対してそんな諜報まがいの真似をした?普通にイータに聞けばいいとおもうんだが」


「息子が親に隠れてまでやっている事です。直接聞いても嘘をついて教えてくれないでしょう。良い事ならばイータが打ち明けてくれるまで待ちますが、悪い事である場合は即刻止めさせなければなりません。彼はこのエル・シャルル家次期当主になるのですから。それに息子のやってることがただちょっと気になったってのもあります。護るついでにどうせだと思って一緒に頼みました。」


「・・・4歳児とは言えど彼にはもう自我が生まれている。確かに子を心配する気持ちもわかるが、彼にも他の人に隠したいことがこれからたくさん出来てくるだろう。そういうことはせめてこっちにも相談してからやってくれ。」


「・・・、わかりました。軽率なまねをしてすいません」


「コホン、本日の出来事と調査結果を発表してよろしいだろうか?」


「あぁ、話の腰を折ってしまってすまない。」


「ではまず、そちらにも情報がはいってると思うが、ご子息が怪我をした。打撲程度だが。これが何故かについての説明はよりも先にご子息が一人で何をしていたか説明させてもらおう。」


「ああ」


「ご子息は魔法の練習をしていた。」


「・・・それは本当か?」


「・・・あぁ、私も目を疑ったが本当だ。」


「たしか、第1級の基本魔法が出来るレベルの魔力を保持するのは平民で8歳程度のはずだ。うちは国で王族に次ぐ魔力量を保持している貴族であるから平均で6歳前後でできるようになる。だが4歳で出来るようになるとは聞いたことも無いぞ。」


「だが魔法を使用していたのは事実だ。使っていた魔法は2種類。火の第1級の基礎魔法『ファイアボール』と見たことがない風の魔法『ウインドアロー』だ。恐らく『ウインドアロー』は第1級の風魔法をアレンジしたものだろう。攻撃力は風の1級基礎魔法『ウインドボール』と同程度しかないが、貫通力や命中力、速度など第2級魔法並みだ。代償として射出方向に対して垂直な平面への攻撃範囲が極端に狭いが。この2つの魔法は詠唱破棄まで出来ているようだが、それ以外の魔法はまだ使ったことが無いのではないだろうか。また剣等による戦闘行為をしながらの詠唱破棄はまだ無理であると思われる。」


「・・・でも一体、何で魔法が使えることをイータは黙ってたんだ?私なんて初めて魔法が使えたときなんて大喜びして親に同じ魔法を何度も何度も見せたもんだが・・・」


「・・・イータは、魔法やそれ以外のことに関する本を読んでました。たしか家にある何かの本に魔法が使い始められるのは8歳ごろとかいてあったと思います。それを見たから、私たちに嫌われないように、魔法が使えることを黙っていたのではないでしょうか?それにそう考えれば、魔法が使えることを秘密にしてるが実は魔法を使ってみたいという感情がある。それゆえ一人で隠れて魔法を使っていたのではとも考えられます。」


「・・・たしかにそうかもしれんな。しかしどのような理由があろうとも、一人で森に入るのは関心できん。」


「では私からイータには魔法の練習は庭で行うように、また森に行く場合は前日までに言うように言っておきます。」


「それは助かる。いつもすまない。」


「いえいえ」


「ありがとうシータ・・・」


「あなた・・・」




「・・・雰囲気を壊すようで悪いが、次にご子息の怪我の原因について説明させてもらおうと思う。」


「ああ、すまないな」


「結論からいうと彼は森の少し拓けた場所で盗賊3人と交戦をしたことによって怪我は出来た。」


「「・・・」」


「盗賊は最近台頭し始めた新参のもので頭領には懸賞金がかかっていた。彼は茂みから、頭領を狙撃し殺害。そのあと頭領に駆け寄った手下を魔法で攻撃、戦闘不能にしたがその間にもう一人に近づかれ、蹴りをもらった。怪我の打撲はそれだ。」


「・・・」


「盗賊の狙いは『女の子』だ。どうして彼と同年代ぐらいの女の子を盗賊が狙ったのかはわからない。が、彼が盗賊に攻撃を仕掛けた要因はその子がらみであるのではないだろうか。」


「どうして、盗賊の近くまでイータは行ったのか、わかるか?」


「おそらく、物音に察知して様子を見に行ったことで盗賊と接触したのではないか?逃げる準備もしていたようであるので、魔物であった場合は逃げたのではないだろうか。」


「・・・、ひとついいかしら。あなたが付いているのに、どうしてイータが盗賊の攻撃を受けているの?」


「・・・、周りに盗賊の仲間がいないか索敵をしていた。そうした彼は攻撃を受けていた。それについては依頼を全う出来なくてすまない。」


「・・・・」


「すまない、言い訳ではあるがあの盗賊は普段4人組みであるという情報があったのでそのせいで索敵に時間をかけすぎた。」


「・・・これじゃあ依頼がこなせ」


「まぁ、うちの息子が死んでないんだし今回はいいじゃないか。」


「あなた、一体何を言ってるの!?依頼もこなせず、息子が怪我までしたのよ?」


「情報に差異があったんだから今回はしょうがないと見るべきだろう。」


「・・・で、でも・・・」


「それに終わってしまったことを掘り返したって無駄だ。冒険者、依頼量はもう前金はもらっているだろう?あとで約束された分は払うから心配するな」


「・・・すまない」


「謝罪は別にいらん。」


「そうか」


「あと一つだけ言っておく。次失敗したら、命はもう無いと思った方がいい。貴族が相手の依頼はな」


「・・・」


「そういや、『女の子』とか言っていたが彼女はどうなったんだ?」


「・・・彼女は今身体をきれいにした後彼と一緒に眠っているはずだ。寝かす場所が無いといったら彼がベットを貸してくれたのでな。」


「・・・あの歳でもう異性と同衾とは・・・。私もあそこまで早くは・・・」


「あなた?」


「・・・ジョークだ」


「まぁ、盗賊の襲撃の話はイータが起きたらたっぷりと聞かせてもらおう。冒険者よ、依頼料はメイドに言ってあるからそこからもらってくれ。もう帰っていいぞ。あと森の事件は緘口令を敷く。誰にも言うな。といっても噂ぐらいは立ってしまうかもしれんが」


「・・・失礼した」




「さて、あなた、先ほどは一体何を口走ったんでしたっけ?」


「・・・シータさん、目が笑ってないです・・・」




★☆★


翌日街


「お頭が殺されただと・・・」


お頭の帰りがやけに遅いので、森に確認しに言ったが、お頭はいない。そこで街に帰ってきたわけだが、賞金首のリストからお頭の名前が消えているのを見て俺は驚愕した。


「チッ、師匠はやられるし、入ってくるはずの莫大な金もパーだし。飲まずにやってられっかってんだ。マスター、ぶどう酒」


「はいよ」




「なんか最近台頭してきた盗賊団がつぶれたらしいぜ」


ふとそんな声が聞こえた。あそこで談笑している冒険が2人組みがどうやら話しているようだ。これは俺らの盗賊団のことでは?気になったので耳を澄ましてその会話を聞いてみた。


「どの盗賊団だよ。」


「ほら、あれだよ。盗賊団のくせしてメンバーが4人しかいないとこだよ。お頭だけが賞金首になってたとこだよ。」


「あぁ、あそこか。それで誰につぶされたんだ?」


「良くわかんないが、その賞金受け取りに来た冒険者が『私が倒したわけじゃない。今回は代理で来た。』つってたらしいんだが、そいつは冒険者として凄腕で、雇うにはかなりの金がかかるんだそうだ。」


「?どういうことが言いたいんだよ」


「つまり雇ったのが貴族だってことだよ。このへんの有力貴族つったらもちろんエル・シャルル家だな。つまりあの盗賊団をつぶしたのは、エル・シャルル家なんだよ。」


「またお前のとんでも理論炸裂かよ。いままで当たったためしがねぇじゃねぇか。」


「あっはっは。まぁな。あくまでネタとして捕らえていてくれ」



盗賊団の生き残りの男は2人の最後の方の会話を聞かなかった。彼はその時、エル・シャルル家に報復することを心に決めていたからだ。そして男は報復のための作戦を考え始めるのであった。


★☆★


パパママがきつい性格の人物となってしまった。


書いた本人があんまり納得した出来となってないので、いづれ改訂します。


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