Dead or Alive(死ぬか生きるか)!?(4)
体育祭が行われたのは土曜日で、翌日は日曜日で休み。そして日曜日は公爵邸に集合してみんなでマッサージが恒例になっていた。
マッサージはティータイムの前からスタートし、終わった人からティータイムに突入だった。みんな昨日の体育祭で体を酷使している。よってマッサージする部位を温め、さすって伸ばすような施術をすることなった。
順番はいつもじゃんけんで決めている。そしてポメリアはじゃんけんが……すこぶる弱い。ヒロインラッキーの設定はどうなった!?と思うほど、負ける。ほぼ100%の確率で負けるので、順番はいつも最後になってしまう。しかし毎度途中で待ちきれなくなり、「レディーファーストで!」と声をかけ、攻略対象の男子たちに順番を譲ってもらうのだ。
(譲ってもらえるところで、ヒロインラッキーが機能しているのかしら?)
ということで本日も負けて順番は最後になったポメリアは、自分の前の順番になるケントに「レディーファーストで譲ってください!」と言い出すのかと思った。でも今日は何も言わず、大人しく順番を待っている。しかも着ているドレスも淡いラベンダー色と落ち着いた色合いのものだった。
「ポロロック男爵令嬢、順番を変わりますか?」
いつも順番を譲るようにせがむポメリアの行動を踏まえ、チャコールグレーのスーツ姿のケントが気を利かせ、尋ねるが……。
「だ、大丈夫です!」
なぜかポメリアは顔と耳を真っ赤にして、順番を譲らないでいいと言う。これにはケントは首を傾げるが、私だって同じ。「なぜ……?」と。
(というかあんなに真っ赤になっているのは……)
そこで私はハッとすることになる。
(もしやポメリアはケントのことを異性として意識し、遠慮をしているのでは!?)
「カトリーナ、今日もよろしく!」
今日は一番がエリックで、そのマッサージが終わり、カッセルの番だった。アンティークグリーンのジャケットを脱いだカッセルは、カウチで横になる。ラズベリー色のドレスを着た私はカウチに近づき、カッセルの肩へと手を伸ばしたが……。
「もしかして気になっている?」
「!」
「ポロロック男爵令嬢?」
カッセルが小声だがポメリアのことを話題に出すので、ドキッとしながらも「そう」と応じる。するとカッセルはこんなことを話し出す。
「実は昨日の綱引きで……」
そこでカッセルが語ったのは、ポメリアが綱引きの後、腕や肩、首が痛いと言い出し、救護用テントまでケントがお姫様抱っこで運んだという話だ。
「救護用のテントに着いた後も、ケントはカトリーナに習った筋肉のケアを、ポロロック男爵令嬢に対して行ったらしい」
「……なるほど。親切にされたことに感謝して、順番を譲るようおねだりするのをやめたのかしら……?」
「うーん、それだけじゃない気がする」
今日は強い揉み込みをするマッサージではない。リラックスさせつつ、ケアするようなマッサージなので、カッセルはのんびり私と会話ができていた。
「それだけではない……じゃあ、何があるのかしら?」
さっきの気づきはあるが、私の勘違いの可能性もある。よって何のことか分からないフリを装い尋ねてみると……。
「あんなふうに赤くなるということは、間違いなくポロロック男爵令嬢は、ケントのことを異性として意識している。きっかけは……昨日の体育祭でお姫様抱っこされて、いろいろ甲斐甲斐しくケアされたから……では?」
「なるほどね。それは……納得がいくわ。お姫様抱っこなんて、そうされるものでもない。しかもお姫様抱っこできる男子は限られている。ケントにお姫様抱っこされたポロロック男爵令嬢は、異性の逞しさに感動した」
「そうそう。そんなドキドキ状態で、優しくケアしてもらったら……なんだか急に異性として意識してもおかしくない!」
カッセルから見てもポメリアがケントを意識していると分かる。そして体育祭はそもそもヒロインと攻略対象の距離が縮まるためのイベント。よってポメリアが今、ケントに対してドキドキしているのは……ゲームの流れとしては間違っていないと思う。
やる前にやるで、攻略対象とヒロインは、私の神の手にゾッコンとなり、断罪を回避できる状況は作り上げることができた。でも本来の流れと逸脱し過ぎると少し心配にもなる。
(今の状況で、ヒロインが攻略対象の誰かとゴールインしてくれれば……私の生存は盤石なものになるわ……!)
そこでカッセルのマッサージが終わり、ケントの番になると、私は早速彼に探りを入れることにした。
お読みいただきありがとうございます!
ゲームの抑止の力から逃れるためには
ヒロインと攻略対象のゴールインは必須!
さて、どうするか!?
もう1話も書き終わったら更新します!
明日は月曜でお仕事の読者様もいると思うので
早めに公開できるよう頑張ります〜
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