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第五話 ケヴィン視点

 その頃ケヴィンは……、


「もう!ケヴィン様ったら!」

「いいじゃないか、もう一回」


 寮に帰らす王都の豪華な宿屋で2人ベッドの中で楽しんでいた。


 コリンは知らないがケヴィンは初めからクズだった。





◆◆◆


 僕はコリンが大好きだ。あの自信のなさ、コンプレックスの塊のコリンが。

 そう自信のないように僕が誘導していった。侯爵家の派閥の子にコリンを地味な女と罵れと命令した。

 僕に逆らえない子息達は僕の命令通り動いてくれた。僕やコリンの誕生日パーティーで、コリンに対して陰口を叩いた。そのおかげでコリンは自分が地味な女だと思い込み自信がなくなっていった。コリンの気持ちが塞ぎ込んでいる時、僕が甘い言葉をささやけばコリンは機嫌を良くし、僕に夢中になっていった。

 ふふっ、馬鹿なコリンだ。君はまったく地味ではない。寧ろ可愛く目立つ。将来は見目麗しくなるだろう。だから、今のうちに自信を無くし、僕への依存を強めようとした。その甲斐あって、10の誕生日に婚約がととのった。


 僕は飛び跳ね、体全体で喜んでいた。もちろんコリンも。


『やったー!コリンと結婚できる。これからもずっと一緒だね』

これでコリンは僕の物だ!


『いいの!?私こんなに地味だよ』


 いいに決まってる。僕が選んだ物だ(・・)


『全然地味じゃないよ!可愛いよ!もし、コリンに地味だっていった奴がいたら僕がボコボコにしてあげる!それから僕がずっとコリンを守ってあげるね』


 あぁ、守ってあげるよ。他の男なんかに絶対渡さない。


『きゃぁ!』


 喜んでるコリンは美しい……我慢できなく抱きついてしまう程に。


 婚約までの間は僕の方が優位であったが、婚約者となり学園への入学するため試験勉強してから風向きが変わってしまった。


 コリンが僕より優秀だった。次期侯爵になる僕よりも!コリンは僕の両親からも褒められ、伯爵夫妻にも褒められていた。


 ……許せない、僕より優秀なんて許せない!そんな気持ちを抱いていたが、態度には出さなかった。もし、コリンに対して悪意を抱き態度に表せば必ず婚約が解消になるとわかっているから。なぜなら、伯爵夫妻は娘のコリンを大層溺愛しているのだ。政略結婚ではないのですぐに解消となるだろう。


 だから我慢した。婚約解消させないために。学園に入学するまで我慢すれば何があろうと婚約解消はしないだろう。15を過ぎたら新しい婚約者を探しのが大変になるし、瑕疵の付いた令嬢の貰い手はいないのだから。そんな気持ちで学園入学まで5年続いた。


 そして2人は学園に合格した。僕は辛うじて合格した。もしかしたら父さんが賄賂を積み合格させたかもしれないが……

 コリンは僕と違い次席合格だった。悔しくてたまらなかった。父さんが我が子のように喜んでいた。コリンがいれば侯爵領は安泰だと。僕に対して何とも思ってない。きっと父さんにとっての僕は、どうでもいい存在なんだ。







 学園に入学する前、伊達メガネをコリンにプレゼントした。それはもうダサいメガネを。

 

『これから卒業までこれを掛けて学園に通ってね!僕メガネをかけてる女の子が大好きなんだ!あと化粧もしちゃ駄目だよ!』

 と、嘘を言った。コリンに変な虫を近寄れないようにする方便だ。僕だけ綺麗で可愛いコリンを知っていればいいのだ。


 コリンは似合ってないと思っている。でも僕がメガネ好きだと言ってから照れながらダサいメガネをかけたまま外さなかった。

 コリンは僕のことが好きだから信じているようだ。これなら、コリンに何をやっても許してくれる段階に達したと思った僕は学園に入り枷を外した。寮暮らしになり親の目が届かなくなり自由を手に入れた。


 もう我慢しなくていいよね。




 こうして、ケヴィンは化けの皮が剥がれたのであった。

 そして欲しくて得た獲物が自分の愚かな行いのせいで、逃げられてしまうなど、この時のケヴィンは、微塵も思っていなかった。

 

 



読んで下さりありがとうございます。これにて第一章は終わりです。

【☆☆☆☆☆】を押して応援して頂けるとモチベーションが上がり嬉しいです( ◠‿◠ )執筆の励みになりますのでよろしくお願い致します。


第二章ざまぁ編はモチベーションが上がりましたら投稿致します。


追加情報3/29


ブクマ、評価してくれた方々ありがとうございます。ぐんぐんとモチベゲージが溜まって来ました!!

追加情報3/31

おかげさまでモチベーションが溜まりました!

第二章ざまぁ編を投稿致します!


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