第17話 攻撃の型
11月18日、第一章第23話に、アークワン迷宮第三層の図を追加しました。
第17話 攻撃の型
「ごめん、待たせたわね。準備OKよ」
「じゃあ中に入るか」
「ねえ、ちょっと待って」
「ルナ、どうしたの?」
「いや…、このままみんなで入って、扉が閉じて、出られなくなったりしないのかなって、思って…」
「…それはないとは言えないね」
「安全が確認されるまでは、みんなで入るのはよしましょう。まず私がソロで入るわ」
「ちょっと待って、ソロは危険だよ」
「それなら、私ともう一人誰か一緒に入ってくれる?オリビアは、万が一のことを考えると外で待機ね」
「じゃあ、僕が入るよ」
「待って、それじゃあ外で待つ間、後衛が二人になっちゃうじゃない。外で何かあったときに対処できないわ」
「それじゃあ、ルナとイオタの二人に決まりね。遅くとも、夜には一旦外に出てきてよ」
「分かったわ。じゃあ、イオタ宜しく」
「分かったわ。入りましょう。ルナ、宜しくね」
私とイオタは迷宮の中に入った。
「イオタ、私一人で戦わせて。ソロの方が経験値が多く入るでしょう?少しでもあなた達に追いつきたいし、レベルを上げたいの」
「分かったわ。何かあったら手助けする」
「お願い、じゃあ少し距離をとってついてきて」
「そうするわ。十分に気をつけてね。第一層なら、多分私は一人で大丈夫だから、こちらはあまり気にしないで」
「ありがとう」
迷宮は暗く、視界が十分でない。
私は、まずライトの魔法を唱えた。
これは火属性の生活魔法で、これを使うと淡い光が出現し、周囲を照らしてくれる。
迷宮内でも約50m先まで見えるようになり、モンスターの奇襲攻撃に備えることができる。
視界がある程度確保できたところで、索敵しながら、慎重に迷宮内を進んでいった。
しばらく行くと、前方よりヒュージ・エレファントが三体現れた。
ヒュージ・エレファントは、巨大な象の魔物で、長い鼻を自在に操る攻撃とその耐久力の高さが厄介である。
私は疾走し、ヒュージ・エレファントの5m程手前まで行くと、スロー・タイムを発動した。
時間の流れが遅くなった。
私は、ゲイリーから教わった攻撃の型を試した。
まず一番目の型、これはまだ少し間合いがあるときに使う技だ。
正面のヒュージ・エレファントの顔面部に、素早く三連発の突きを入れつつ間合いを詰めて、そのまま上段から切り下ろし、更に脇を通過しながら胴に横一閃に斬撃をくらわした。
ヒュージ・エレファントは、大きなダメージを受けたらしく、血しぶきを上げながらうずくまった。
すぐ横にいたヒュージ・エレファントは、長い鼻を鞭のようにしならせ、攻撃してきた。
私はそれを避けながら、火球の魔法を一発食らわせた。
相手が怯んだ所を、側面に回り、たすき掛けのように×に斬撃を加えた。
更に突きを入れつつ、後ろに下がり、間合いを取り直した。
これが攻撃の二番目の型だ。
これで、火球の魔法のダメージに斬撃のダメージが加わり、ヒュージ・エレファントを一体倒すことに成功した。
もう一体のヒュージ・エレファントがこちらに突進してきた。
あの突進をくらうと、トラックに轢かれるくらいのダメージを負いそうだ。
それを冷静に避けながら後ろに回り、今度は下段から切り上げた。
そのまま横、縦と十字に斬撃を加え、最後に深く突き入れた。
これが攻撃の三番目の型で、とどめを刺すときの動きだ。
ヒュージ・エレファントは、血しぶきを上げながら倒れた。
最初にダメージを与えたヒュージ・エレファントを確認すると、うずくまったままではあるが、まだ生きている。
相手が動き出す前に、突きを入れ、とどめを刺した。
上手くいったわ、練習通りに攻撃できたと思う。
余韻に浸っていると、今度は前方より二体のビッグ・ボスが迫ってきていた。
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