第73話 合流
第73話 合流
「エライザ様、分身体を出せない状態で、しかも時間停止も出来るか分からないのに、レンを迷宮にソロで潜らせても大丈夫なんですかね?」
「勿論心配ないとは言えないわ。でも、分身体が遠く離れた状態でも、時間停止が出来るかどうかを試しておきたいって言っていたし、最悪の場合は分身体と本体を入れ替われば何も問題ないって。まあ、レンを信じるしか無いわね。それより、フェリーナやヴェリスに、分身体だと気づかれないようにする方が心配かしら…」
「それについては、レンとお二人の顔合わせを明後日以降にして、レンがアークニート迷宮に着く時間を稼いでおいて、顔合わせの直前に本体と入れ替わった上で、顔合わせを行いましょう。その際に、ちょっと体調不良があるとでも言っておいて、しばらくは一人にさせて貰うように話しておけばなんとかなりませんか?」
「到着までの二日間だけなら、それで何とかなりそうね。その作戦で行きましょう」
エライザとトッドが作戦を練って準備している間も、僕はできるだけ人に見られないように注意しつつ、アークニート迷宮にむかっていた。
船の使用は仕方が無いが、ギルドの馬車は利用せず、走りっぱなしだ。
迷宮に何日間も潜ることがあるので、体力的には問題ない。
しかし、アークニート迷宮に到着してからも、宿泊施設を利用するわけにもいかず、アークニート迷宮の第四層の一室でキャンプをはり、そこで寝泊まりした。
レベリングに関しては、ファイア・ドラゴン狩りを行った。
レベル18間近であったことと、分身体との距離に関係なく時間停止が可能であったため、エライザ達の到着までに、レベル19までアップすることが出来た。
レベルアップを確認した僕は、分身体と入れ替わり、アークニート迷宮に向かって馬車に揺られている、エライザ達と合流した。
秘密の合図をし、本体が戻ったことをエライザに伝えた。
「ねえレン、体調はどうなの?大分顔色は良くなったみたいだけど…」
「エライザ、ありがとう。まだ本調子では無いけど、大分良くなってきたよ」
「おお、レン君、大丈夫かね?」
「ご心配有り難う御座います。ヴェリス様」
「待て、レン君、私のこともヴェリスと呼び捨てにするよう何度も言ったじゃないか」
「そうですわ。私のこともフェリーナとお呼び下さい」
「…本当に宜しいのでしょうか?」
「勿論」
「ではそう呼ばせて頂きます。ヴェリス、フェリーナ心配をおかけして申し訳ありません。もう一晩眠ればきっと良くなります。明日から迷宮攻略を頑張りましょう」
「…まだかたいな。まあ今は良かろう。しっかりと休んでくれ給え」
「はい、お言葉に甘えて、そうさせて頂きます」
*
翌朝、僕達四人は、仮のパーティー登録を済ませ、アークニート迷宮へと向かった。
「はじめは、連携をとる練習をしましょう。第一層で連携を深めましょうか。ヴェリスもフェリーナもそれで宜しいですか?」
「異論はない(御座いませんわ)」
「お二人は僕の能力やスキルはご存じですよね?」
「勿論」
「宜しければ、お二人の能力やスキルを教えて頂きたいのですが…」
「では、私から。私は僧侶でレベル15です。僧侶の呪文はすべて収得しています。アンデットの浄化を得意にしています。ヴァンパイア・ロードでもかなりの確率で浄化できるでしょう」
「僕は魔術師でレベル14だ。勿論呪文はすべて収得している。詠唱の短縮は出来ないが、二つまで呪文をストックできる」
「お二人とも流石に、凄いスキルをお持ちですね。フェリーナの特性なら、第二層で連携を確認しましょうか?」
「その方が、私の能力を知って頂けるので、ありがたいですわ」
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