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第64話 告白?

第64話 告白?

恒例となったエライザとの二人での食事である。

楽しい時間のはずなのに、なぜかエライザの様子がおかしい。

「あの、レン、ちょっとお話があるんですけど…」

「どうしたの?エライザ、改まって?」

「あのね、じつはね、私ね…」

「エライザ?」

「…私ね、実は、国王陛下やお父様の命令で、レンのことをいろいろ報告していたの。レンのスキル、能力、人柄といったことを…、ごめんなさい」

「エライザ、そんなことは気にしなくていいよ。最初に能力鑑定したときに、ギルマスから、能力やスキルを国に報告をすると聞いていたからね」

「それに僕はね、この国、いやこの世界にとって、特殊な存在だと自覚しているよ。特殊な使命を果たすべく、特殊な能力を持って、異世界より召喚された存在。国を統治する国王陛下が、僕のことを探ろうとするのは当然だよ。僕が国王だったとしてもそうする。だから、大丈夫だよ」

「レン…」

「ただね、ジャジーのさっきの言葉じゃないけれど、最近はエライザを近くに感じることが出来て、とても嬉しかったんだよ。たとえそれが命れ…」

「ちょっと待って、レン!それは違うわ」

「確かに、最初にライジングサンに入って、レンのことを知ろうとしたのは、命令を受けたからよ」

「でも、サーシャ達と二手に分かれることになったときに言った言葉、あれは本心よ。私自身の気持ちで、レンと一緒にいたい」

「エライザ…、ありがとう」

「だからね、レンに隠し事はしたくなかったの。たとえそれが命令違反になったとしても…」

「エライザ、僕はこれからも、危険なことに立ち向かっていかなくちゃいけない。そして、それを乗り越えられたとしても、その後、どうなるかも分からない。でも、それでも、エライザに最後まで僕のとなりにいて欲しいんだ」

「レン、分かったわ」

「ありがとう」

「こちらこそ、ありがとう」

            *

第四層の北東ブロックを攻略した僕たちは、次に南東ブロックの攻略に乗り出した。

第四層に下りた所にある十時の通路の中心から、そのまま少し東に進むと、左右に扉がある。

今回はその右側の扉に手をかけた。

勢いよく扉を開けて部屋に入ると、青白い巨大なドラゴンが一体、僕たちを睥睨していた。

フロスト・ドラゴンである。

南東ブロックに出現するのは、フロスト・ドラゴンであるようだ。

フロスト・ドラゴンは氷属性のドラゴンで、氷のブレスや氷魔法を得意としている。

その体躯は6m程に迫り、アース・ドラゴンよりも更にひとまわり大きい。

一般的に、アース・ドラゴンよりも強敵だと考えられているドラゴンだ。

僕達は、アース・ドラゴン狩りのときと同じパターンで、攻撃を開始した。

僕は、フロスト・ドラゴンの足下まで全速力で接近し、手刀攻撃を加えた。

手刀攻撃は、アース・ドラゴンの時と同様に、フロスト・ドラゴンの鱗を割ることに成功した。

すかさず、エライザは割れた鱗から攻撃を加えた。

フロスト•ドラゴンは、ダメージを受けてはいたが、そんなことはお構いなしとばかりに、ブレス攻撃をするために大きく口を開けた。

ジャンプしていては、ブレス攻撃に間に合わない。

僕は咄嗟に、開いた口をめがけて、手裏剣を投擲した。

手裏剣は下方から命中し、ダメージを与えた。

しかし、ドラゴンのブレス攻撃を止めることは出来なかった。

僕とエライザは、素早くブレス範囲からの退避行動をとった。

エライザは大丈夫、間に合いそうだ。

でも僕は、手裏剣を投擲した分だけ、退避が遅れてしまった。

間に合わない!

そう判断したとき、僕は時空間操作スキルを使った。

それに伴い、周囲の動きは突然に緩慢になり、僕はかろうじてブレスから逃れることが出来た。

そして、そのまま高くジャンプすると、目の前に迫ったドラゴンの眉間に手刀を突き立てた。


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