表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
186/233

第46話 戦闘

第46話 戦闘

僕達は、部屋から出ると、左手の扉を開け、広めの部屋に入ってきた。

少し進むと、先ほどと変わらず、部屋の奥に巨大なアース・ドラゴンがいる事が確認できた。

先ほど飛ばされたテレポーテーションの罠に注意しつつ、特殊個体のアース・ドラゴンに向かって接近していった。

アース・ドラゴンは、僕達の存在に気付いている様子だが、長細い部屋の最奥の右隅に陣取ったまま動かない。

僕達は、それぞれに戦闘準備をすすめながら進み、準備が整い次第、目配せをし、疾走しはじめた。

僕達がどんどん近づいていき、アース・ドラゴンまで20メートル程に来たところで、スキルの有効範囲に入ったのか、アース・ドラゴンが局所的な地震を発生させた。

それが合図となったように、僕と分身体とエライザは左右に分かれ、そのまま地震の範囲外を通り、ドラゴンに向かった。

ルナは地震の範囲に入らないギリギリで止まり、スロー・タイムを発動させた。

スキルが空振りに終わったことを悟ったアース・ドラゴンは、その外見に似つかわしくないスムーズな魔法の詠唱を開始した。

「あれはニュークリア・バーストの魔法よ、気をつけて!」ルナの声が響いた。

僕と分身体は、そのままアース・ドラゴンに接近していき、左右から頭部に向かって魔弾を発射した。

エライザは、勢いを殺さないままドラゴンの足下まで到達し、剣による斬撃を加えはじめた。

魔弾はドラゴンに命中したが、鱗にはじかれダメージを与えてはいない。

斬撃も同様にダメージを与えてはいないが、エライザは囮に徹する様子で、斬撃を何度も繰り返している。

アース・ドラゴンはそのような攻撃を無視し、詠唱を継続している。

詠唱の進行と共に、ニュークリア・バーストの炎が出現し、徐々に大きくなっていく。

炎の球体が極限に達し、ニュークリア・バーストの詠唱が終わろうとしたとき、僕は時間を停止させた。

アース・ドラゴンが時間停止を上書きし、呪文を発動する前に仕留めなければならない。

僕は、間髪を入れず瞬間移動を使い、アース・ドラゴンの頭上に出現した。

そして、アース・ドラゴンに気付かれないまま、手刀を頭頂部に深く突き入れた。

この攻撃は、完全な不意打ちとなり、クリティカル・ヒットとなった。

手刀が光り輝くと共に、アース・ドラゴンの頭部に小爆発が起こり、頭部は粉々に破壊された。

アース・ドラゴンは致命傷を負い、そのまま消失していく。

ニュークリア・バーストの炎も、アース・ドラゴンの消失と共に、そのまま消失した。

「完勝ね」

「そうだね。打ち合わせ通りで、何の問題もなかったね」

僕達が安堵していると、ドラゴンの完全な消失と入れ替わるように、宝箱が出現した。

「あら、宝箱よ。どうする?罠が有るかもしれないわよ」

「うん、まずは鑑定してみるよ」

僕は鑑定スキルを宝箱に使った。

しかし、僕はトラップの知識があまりないので、毒系の罠がかかっているとだけしか判明しなかった。

「毒系の罠がかかっているようだね…。このまま放置するのも手だけれど、何だか重要なアイテムのような気もするんだ。何せボス戦の宝箱だからね…」

「そうね。重要なアイテムかもしれないわね…」

「…よし、二人とも下がっていて。僕が無理矢理に開けるよ。罠が作動するだろうけど、二人は十分に距離をとっていれば大丈夫。エライザは後で解毒をお願いね」

「わかったわ。嫌な役割を任せて悪いわね」

「大丈夫だよ」

二人が十分に距離をとったことを確認した後、僕は無理矢理に宝箱を開けた。

「痛っ」毒針が右手に刺さった。

それと共に、吐き気が出現し、頭がクラクラしてきた。

そんな僕をみて、エライザが急いで走ってきた。

「レン、直ぐに解毒するわ」

エライザが僕にキュアポイズンの呪文をかけた。

僕の体内に注入された毒が除去されていく。

「大丈夫?」

「うん…助かったよ」

「どう致しまして」

開けられた宝箱の中には、アース・ドラゴンの像が入っていた。


読んで頂き有り難う御座います。宜しければ、高評価、ブックマーク登録をお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ