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第18話 閉塞

第18話 閉塞

僕達は、ビリー達に教えられたエリアの探索に向かった。

通路は崩落の影響で大きな岩があちこちにあり、何かしら異変がないか確認しながら進んだ。

しばらく進んでいくと、大規模な崩落があった様子で、通路が完全に塞がれている。

「マップでは、この奥が部屋になっていて、行き止まりのはずなんだけど…」

「この邪魔な岩を除かないと行けないな…。何か良い方法はないかな?」

「何か良い方法って、魔法でって事?」

「そう」

「残念ながら、そんな都合の良い魔法はないわ…」

「そうだろうね…。じゃあ地道に力仕事を頑張るか…」

「反重力魔法でもあれば便利なんだけどな…」

「!!反重力?出来るかも…」

「え?」

「重力魔法の作用点を天井付近に設定して、有効範囲をこの邪魔な岩にすると、岩が天井側に引っ張られるから、軽く感じるかも?」

「成る程…。引力が強すぎると、天井の崩落を招くかもしれないから、弱めの引力にする必要があるけど、調節できそう?」

「うーん、細かい調節は無理だけど、作用点を天井にすれば、ある程度力が強くても大丈夫だと思うわ。やってみましょう。重力魔法は、時を止めてから発動しないといけないから、みんなにはあらかじめ避難して貰って、私とレンで岩を除きましょう」

「了解。じゃあみんな、岩を飛ばすかもしれないから、少し遠目に離れておいて」

「了解」

「それじゃあ、お願い」

ルナは時間に干渉し、時間を停止させた。

時間の停止と共に、重力魔法を発動させた。

僕も直ぐに時間停止を行い、動けるようになった。

天井に引力の中心となる部分を発動しているせいで、大小様々な岩は、少し浮いたりそのままであったり、魔法の影響の大小や位置関係で、様々な変化が現れた。

大きな岩で試してみたが、魔法のおかげで持ち上げることが出来た。

邪魔な岩をどけながら、僕とルナは大きな岩から順番に移動させていった。

かなりの数の岩を取り除くことが出来た。

体感時間で3分ほど経つ頃、ルナは時間停止がもうすぐ終了すると合図を送ってきた。

僕とルナは一旦その場を離れ、僕も時間停止を中断し、時間が動き出すのを確認した。

浮いていた岩が落ちてきた。

一回の作業で、足下は悪いが、何とか人が通れるくらいの岩を除くことが出来た。

「これで、何とか通れそうかな…」

「ええ」

みんなが走って戻ってきた。

「もうこんなに取り除いたの?相変わらず、凄いわね」

「時間を止めるのは本当に凄いことだ…」

「何とか超えていけそうだけど、もう少し取り除いた方が良いかもしれない。ルナは直ぐに時間停止できる?」

「だめ。少しクーリングタイムが必要だわ」

「そうか…。それなら、この先の状況を先に把握しておこう。危険かもしれないから、僕が行って、見てくるよ。しばらくは待っていて」

「分かったわ。気をつけて」

僕は、比較的天井と岩の隙間の広い部分を確認し、その近くの岩をよじ登り、慎重に進んでいった。

岩の上を這いつくばるように進んでいくと、奥は部屋のような広い空間になっていた。

これが、マップにあった部屋だな。

僕は岩の山から飛びおり、後ろを振り返った。

!!

メンデスが岩に足を挟まれ、倒れている。

「メンデス!大丈夫か?」

「…ああ…、レンか。助けに来てくれたんだな…ありがとう…」

「待ってて。直ぐに助けるから!」

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