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第15話 叫び

第15話 叫び

「みんな大丈夫か?レイリア、サーシャ、ミーニャ!誰か…、誰か返事をしてくれ!」

                 *

僕達がベックの迷宮に入ってしばらく進み、第二層に下りてきたときだ。

突然に響いた轟音と共に、地面が、迷宮が大きく揺れた。

大きな揺れと共に、大小様々な岩が落ちてくる。

僕達は身を寄せながら、地面に座り込み、頭をかばいながら、揺れが止まるのを待った。

「みんな大丈夫?」

「大丈夫」

みんな怪我はないみたいだ。

揺れが止まった後、周囲を確認すると、迷宮のあちらこちらに崩落が起き、迷宮内は地獄絵図のようになっていた。

目の前には第一層に繋がる階段がある。

また地震が来るかもしれない、崩落するかもしれない、すぐに迷宮外を目指すか?

確か、今日僕達の前にベックの迷宮に入ったのは、ビリー達のパーティーのみだ。

他のパーティーは僕達より手前、第一層にいるはずだ。

第二層を探索し、ビリー達と合流すべきか?

僕が迷っていると、「直ぐにビリー達のパーティーを探しに行きましょう」とレイリアが提案した。

「…みんなそれでいいか?」僕はみんなに確認した。

「ん、行く」

「行くのです」

「よし、では速やかに行動に移そう。迷宮はどうなっているか分からない。ミーニャはマップの確認をお願い」

「分かったのです」

僕達は、危険を顧みず、ビリー達の安全確認を優先することにした。

ビリー達は第二層の攻略途中で、まだ第二層のマッピングも終えていないはずだ。

時間的にも、第三層へ下りているはずがない。

第二層をつぶさに探索すれば見つかるはずだ。

僕達は、第二層の探索を開始した。

ビリー達に声をかけながら、通路に落ちた岩陰を確認しながら、進んだ。

しばらく探索を続けていると、先が行き止まりとなっている部屋の前にやって来た。

部屋の中には、何かの気配がする。

ビリー達かもしれない。

僕達は、はやる気持ちを抑えつつ、扉を開け中に入った。

危ない!

その途端、迷宮の天井が崩落し、僕達を直撃した。

僕が最後に見たものは、崩落してきた岩に飲み込まれる、パーティーの姿だった…。

…どのくらいの間、意識を失っていたのだろう。

…分からない。

両足は大きな岩の下敷きになり、動くことが出来ない。

痛い…。

ポーションを探すが、見つかったのは、崩落の影響で壊れたポーションの瓶だけだった。

治癒は出来ないが、しばらくの間は、命に別状はないだろう。

周囲に人の気配はしない。

みんなは大丈夫なのか?

「みんな大丈夫か?レイリア、サーシャ、ミーニャ!誰か…、誰か返事をしてくれ!」


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