表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
125/233

第45話 ドラゴン・ロード

第45話 ドラゴン・ロード

目が覚めた。

体調は万全である。

魔力も体力も完全に回復している。

私は、心の中で女神様に感謝した。

この迷宮のボスはドラゴン・ロードであるという。

それは、チート級の魔法である時魔法を使う強敵であるという。

女神様は、切り札の使い所に注意するようにおっしゃった。

私の切り札は時魔法だ。

その中でも、ストップ・タイムが本当の切り札だ。

これの使い所?

もし、ドラゴン・ロードがストップ・タイムを使う事が出来たなら、その効果時間が私と同じかそれより長いなら、先にストップ・タイムを使うと圧倒的に不利になる…。

勿論、ドラゴン・ロードがスロー・タイムしか使えない可能性もあるが、やはり使える前提で考えるべきだ。

スロー・タイムに関しても、ドラゴン・ロードの方が効果時間が長い可能性もある。

スロー・タイムやストップ・タイムをドラゴン・ロードに先に使わせる方法…。

あるいは、ストップ・タイムを使えないようにする方法…。

そんな方法はあるのだろうか…?

私はしばらく逡巡していたが、一人で決心した。

その時、ちょうどみんなが目覚めはじめた。

みんなぐっすりと休めたようで、体調は万全であるようだ。

私は、みんなを集めると、自分の考えを説明した。

その後、少し緊張した面持ちで軽い食事を済ませ、気合いを入れ直してから、進み出した。

私たちは、通路を北に進み、扉をくぐって右に折れ、二つの扉のあったところまで戻ってきた。

さらに西の扉の方をしばらく進んで行き、いくつかの扉を通っていくと、第五層に上る階段があった。

「この階段を上って第五層に行くと、広い部屋になっていて、ボスであるドラゴン・ロードがいるという事だわ。時魔法を使う強敵だけど、負けるつもりはない。みんな、心していくわよ!」

「おう!」

気合いと共に、私たちは第五層へと上る階段を上がっていった。

第五層に上ると、そこは大きな正方形の部屋となっており、その北東の角付近に出てきた。

ボスの気配は、私たちの対角線上、南西の方角に感じた。

その圧倒的な存在感に、気圧されそうになる。

「みんな、気を強く持って。行くわよ!」

私たちは進み始めた。

まだ距離が50m程ある。

私たちは、ドラゴン・ロードに向かってゆっくりと歩いていく。

ドラゴン・ロードは、私たちの存在に気づいているが、特に動きを見せていない。

私たちを、取るに足らない存在だと思っているのだろうか?

それとも、めったに訪れる事のない侵入者を、見定めているのだろうか?

私たちは、それぞれに準備を進めながら、近づいていった。

あと30m程の距離にまでやって来た。

ドラゴン・ロードは、まだ動く気配をみせていない。

しかし、近づけば近づく程、その威容に圧倒されそうだ。

大きさは、7m程はあるだろうか。

鱗は、深緑色をしており、暗闇に溶け込んでいる。

頭の上に大小四本の角があり、背中から尻尾にかけて多数の骨板が並んでいる。

その時、背中にある一対の羽が羽ばたいた。

それと共に、より大きな圧力が私たちに襲いかかってくる。

私たちは身構えて、一旦立ち止まった。


読んで頂き有り難う御座います。宜しければ、高評価、ブックマーク登録をお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ