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第42話 フロスト・ドラゴン

第42話 フロスト・ドラゴン

「弱点のはっきりしている敵は、もう問題にならないわ。時間を停止している間に弱点を攻撃すれば良いんだもの。だから、ドラゴンは一体ならもう問題なしね」

「ドラゴンバスターになって、栄誉な事なのに、あまり嬉しくない…。ルナが一人で倒したようなものだからかな…。最後のニュークリア・バーストの魔法は意味がなかったのかも…」

「そんな事はないわよ。みんなでの勝利よ」

「…まあ深く考えすぎずに、先に進もう。もうドラゴンも怖くないしな」

私たちは、その後も北に進んでいった。

先の通路は左に折れ曲がっている。

その角までやって来たとき、突然に浮遊感に包まれた。

「テレポーテーションの罠だ!」

浮遊感が収まると、私たちは、やはり長い通路にいた。

直ぐにロケーションの魔法で位置を確認した。

「ここは、第四層の最初のテレポーテーションで飛ばされたところから、北にずっと行ったところね。イオタの勘が外れたって事?」

「ルナ待って。あそこを見て。何かあるわよ」

「本当だ。スイッチだな。押しておこう」

私たちは、スイッチを押し、そのまま南に行こうとした。

「みんな待って。このまま南に進んで、角を曲がって進んでも、またさっきと同じで、テレポーテーションの罠で飛ばされるんじゃない?勿論、今のスイッチで、罠が解除された可能性もあるのだけれど…。テレポーテーションの罠は相互に飛ぶ場合もあるでしょ?それなら一度、ここでテレポーションで戻らないか試したほうが良いんじゃないかしら?」とイオタ。

「確かにそうね。スイッチで罠が解除されているなら、飛ばされたところに戻ってもテレポーテーションは起こらないし、解除されてないなら、このまま南に進んで行って、先ほどと同じルートを行っても無駄になる事になるわけだし。戻って試してからの方が賢いわね。イオタ、鋭いわね」

「私の勘がそう告げていたの」

「…そうなの?」

「じゃあ、ここから南に少し動いてから直ぐに戻って、テレポーテーションの罠が発動するかどうか調べてみましょう」

「了解」

私たちが試してみたところ、テレポーテーションの罠が発動した。

「テレポーテーションの罠が発動したわ。さっきのスイッチは別の罠のスイッチだったのね。それなら、南に行かずに戻って正解だったわ。じゃあこのまま西に向かわなくてはいけないという事ね」

「そうだね」

私たちは方向をよく確認してから、西へと向かった。

しばらく行くと、行き止まりが見えてきた。

しかし、何か仕掛けがあるかもしれないと考え、そのまま進んでいくと、またテレポーテーションの罠が発動した。

「また飛ばされたわ。今度はどこでしょうね。確認するわ」

確認すると、先ほど通っていた通路の一つ内側の通路のようだ。

通路は北へと向かっている。

今度は北にしか行くことができない、迷うことなく北に向かって歩き始めた。

しばらく行くと、ドラゴンが二体、索敵スキルに反応した。

「フロスト・ドラゴンが二体来るわ」

「了解」

私たちは、直ぐに臨戦態勢に入った。

オリビアやイオタは詠唱を開始し、私とゲイリーは剣を構えつつ、ドラゴンに向かっていった。

私がすべきことは分かっている。

フロスト・ドラゴンに近づくと、スロー・タイムを発動させた。

ドラゴン二体の間をすり抜けるように素早く移動し、背後にまわった。

そこで、ストップ・タイムを発動させた。

片方のドラゴンの尻尾の付け根に斬撃を何度か加え、尻尾を切断した。

そのまま振り返ると、もう一方のドラゴンの尻尾の付け根にも斬撃を加え、切断した。

血飛沫が舞う前に、そのまま距離を取った。

それからドラゴン二体にファイア・ストームの魔法を発動させた。

そこで止まっていた時間がゆっくりと流れ始めた。

ドラゴン二体が炎に包まれながら、血飛沫を上げている。

ダメージは大きいようだ。

「魔法行く」オリビアの叫ぶ声が聞こえた。

ゲイリーもドラゴンから距離を取るべく退避した。

そのタイミングに合わせて、ニュークリア・バーストの魔法が炸裂した。

本来、ドラゴンの鱗は熱に対する耐性を持っている。

しかし、ニュークリア・バーストの炎は、その耐性などお構いなしとばかりにダメージを与えた。

尻尾を切断され、ニュークリア・バーストの魔法の直撃を受ければ、流石のドラゴンも耐えきる事が出来なかった。


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