第40話 レベルアップ
第40話 レベルアップ
「やったわ。一応、作戦通りだったけど、思ったより相手がタフだったから、焦ったわ。それにしてもイオタの勘は凄いわね…」
「…まあね…」
「まあ、作戦通りだよ。魔法で倒すなら、ああするしかなかったよね。本当は、剣の腕で倒すことが出来れば良いんだけど…」
「そこは、私たちの課題でしょうね」
「そうだね…。さて、上の層に上がりますか」
「了解」
私たちは、第四層に続く階段を上っていった。
階段を上りきると、そこは比較的狭い、長方形の部屋となっていた。
部屋には扉も何もなく、今上ってきた階段があるのみである。
「何これ、何もないじゃない」
「ちょっと待って、うかつには動かないで。またテレポーテーションの罠があるかもしれないわよ。見えている範囲で、部屋の外に出る術はこの階段だけだから、先に進む仕掛けがこの部屋のどこかにあるはずだもの」
「でも、進むためには、罠にかからないと仕方がないんだけどね…」
「まあ、テレポーテーションの罠があるつもりで進みましょう」
少し進むと、予想通り、テレポーテーションの罠が発動した。
それと共に、浮遊感を感じた。
そして浮遊感から解放されると、直ぐに周りを確認した。
北側と東側に長い通路がのびており、その丁度角の部分に飛ばされた事が分かった。
「さて、どちらに進むべきかな?」
「分からないわね。じゃあ、北側から進んでみましょうか」
「了解」
私たちは、北に続く長い通路を進んでいった。
しばらく進んでいくと、魔物の咆哮が聞こえた。
「何、今の咆哮は?」
「うん…、あれはドラゴンの咆哮ね」
「えっ、ドラゴン…?」
「そうね」
「今の私たちに、勝てるのかしら?」
「…誰もドラゴンと戦ったことがないから、分からないわね…」
「一旦引き返す?」
「その方が無難かも…」
私たちは、ドラゴンと戦って勝つ自信が持てず、もうしばらく第三層で、研鑽を積むことにした。
長い通路の角の部分に戻ると、再びテレポーテーションの罠が発動し、第四層に最初に上って来たときの部屋に戻った。
「下におりましょう。またアーク・デーモンと戦わなくてはいけないのかしら?」
「まだ、リポップするには時間があるんじゃないかな」
「そうよね。でも警戒はしておきましょう」
第三層に下りてきた。
ボスはリポップしていなかった。
渦巻き状の通路の中心部から、外側へ時計回りに進んでいった。
途中でエンカウントした魔物を倒すのは、それほど苦労しなかった。
そのまま、下層へと進んでいき、迷宮の外まで出て、休憩をとるのだった。
それから、しばらくレベリングを続け、レベルアップすることが出来た。
ルナ 魔族 14歳 女
職業 魔法剣士 職業レベル12↑
基礎ステータス
力 20、知性 20、信仰心 20、生命力 20↑、体力 20、
敏捷性 20、幸運 20↑、器用さ 20
職業スキル
火属性魔法 レベル8↑、水属性魔法 レベル8↑、風属性魔法 レベル7
土属性魔法 レベル7、気配察知 レベル8、状態異常抵抗 レベル9↑
刀剣技術 レベル9、瞬動 レベル9↑
固有スキル
時魔法 レベル10↑、魔力操作 レベル9↑、魔力吸収 レベル9
生活魔法
火属性 レベル7、水属性 レベル7、風属性 レベル7↑、
土属性 レベル7↑、精神属性 レベル7
時魔法のレベルが10となり、ストップ・タイムの魔法を習得した。
これは、一度のスロー・タイム中に、一回だけ発動することの出来る魔法で、任意の連続する30秒間の時間を止めることが出来るものだ。
また、アイシクルバレットという、氷の弾丸を放つ魔法を、覚えることが出来た。
私は、新しい強力な魔法を獲得し、ドラゴンに挑戦しようかとも考えたが、他の皆からは、時期尚早だと反対されてしまった。
仕方がないので、レベリングの効率を上げるために、ソロで第三層を周回した。
スロー・タイムからのストップ・タイムは非常に強力で、アーク・デーモンをソロで倒すことが出来るようになった。
私はアーク・デーモンを周回し、レベル13にアップすることが出来た。
そして、皆に認められて、ようやく第四層の攻略を再開することになった。
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