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第12話 秘密

第12話 秘密

宿泊施設に戻った後、メンデスと僕が使っている部屋に、みんな集まっていた。

「今から話すことなんだけど、絶対に誰にも口外しないと、約束してくれる?」

「約束する(わ)」

「わかった。じゃあ声が外に漏れないようにするね。サイレススペル!」

呪文を唱えると、部屋は音を遮断するベールに包まれた。

「へえー、レンは風属性の生活魔法も使えるのね」

「まあね…」

「実はね、いつかは話さなければいけないと思っていた事なんだけど、自分のスキルに関することだから、言い出すタイミングが難しくて、今まで黙っていたんだ。だから、ある意味今がちょうど良いタイミングなのかもしれない…。あまり驚かずに聞いてね」「うん。」

「あのね、実は、僕は戦士classではないんだ」

「うん、なんとなくそんな気がしていたわ」

「ん、レンの動きは特殊」

「そうなのです。レンは信じられないような動き方をするのです」

「そうだよね、気づいてたよね…。実は特殊なclassでね、忍者という職業なんだ。で、忍者の職業スキルに、ステルスというスキルと暗殺というスキルがあるんだ。ステルス・スキルは、気配を消したりして認知を阻害するスキルでね、暗殺スキルは相手に不意打ちすると、高確率でクリティカルが発生したり、一撃必殺となるスキルなんだ」

「ステルス・スキルを使うと、味方からも認知されなくなって問題となるからね、ステルスの能力は使わずに戦っていたんだ。ボス戦以外では、フェイントとか高速移動することで不意打ちをしていたんだけど、グレートサーペントには通用しなかった。で、あのような危機的な状況となって、使わざるを得なくなったというわけなんだ」

「ふーん…忍者、聞いたこともないわね」

「猫族の里にもそんなclassの人はいなかったのです」

「エルフの長老から、特殊なclassがあることはボクも聞いていた。でも忍者の話はなかった」

「メンデスは知っていたの?」

「ああ、もちろん」

「それにしても、ステスル・スキルに暗殺スキルか。スキル同士の相性も良いし、とても強力な職業ね」

「そう、だからギルドからも、秘密にするようにいわれていたんだ。」

「なるほど…」

「で、大切なのは今後のことだよね。基本的には、ボス戦以外ではステルス・スキルは使わないようにして、ボス戦でのみ使うのが良いと思う。でもそうすると、スキルス・スキルを使った際の連携をとる練習ができなくて、ボス戦がいきなり本番になってしまうという事になるかもしれない。」

「その上、モンスターの数が多いときにステルス・スキルを使うと、後衛を攻撃されるリスクが上がるかもしれない。これは大変まずいよね…」

「難しい問題だね。まあ、しばらくは第二層には進まずに、第一層でレベル上げをすることにしようよ。ボス戦以外は、今まで通りの戦闘方法で問題なかったから今までのやり方で、ボス戦はステルス能力を使いつつ連携の練習をしたらどうかな?そして繰り返す内に、きっと連携もとれるようになるよ。」

「なるほど…。でもそれだと、深い層にいって、多数相手にステルス能力を使わなければならなくなったときの練習にはならないよね。まあ、でもそれは後においといて、ステルス能力を使いつつ連携をとる練習を、グレートサーペントでするのは良い考えだと思う」

「じゃあ、しばらくはそういう方針でいこう」

「了解!」

           *

職業の秘密をみんなに打ち明けたことで、少し気分が晴れた。

しかし、まだまだ課題は残されている。

いろいろ考えていると、なかなか寝付けないのだった。

(後衛を危険にさらさないようにするには、敵を早く倒すことが大切だ。それはステルス・スキルを使おうが使わまいが関係ない。敵を早く倒すためには、できるだけレベルを上げて身体能力を上げることと、時空間操作スキルと暗殺スキルのレベルを上げることを優先するべきだな…。そのためにはソロで潜ることも考えなければ…)


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