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第27話 オブジェ

第27話 オブジェ

休憩の後は、攻略の再開だ。

私たちは、南の扉に向かった。

私は、南の扉の前に立つと、何だか違和感を覚えた。

それが何なのかが分からなかったので、今はそのまま気にしないことにした。

扉を開け、みんなで中に入った。

今度は魔物とのエンカウントはなかった。

部屋の中を調べたが、特に何も見つからない。

「ここにも何もないわね」

仕方がないので、私は、部屋の外に出て、もう一度扉の方を向いて、違和感の正体を探ってみた。

そうすると、左右対称だと思われた斜めに続く通路の一番奥が、左右対称になっていない事に気づいた。

違和感の正体はこれだ。

他の扉の前に戻って確認すると、南東に延びている通路だけ、一番奥の部分が違っているのが分かった。

「この南東に続く二本の通路のどちらかが怪しいわね。ここだけは他と違っているわ」

「本当だ!ルナ、よく気がついたな」

「任せてよ。私の観察力もなかなかのものでしょう?」

「確かにその通りだ。それで、どちらの通路を進むべきかな?」

「それはここからは、判断できないわね。イオタはどう思う?」

「私の勘では、こっちだわ」

それは、東の扉の前から繋がる方の通路だった。

「じゃあそっちに行ってみよう」

私たちはイオタの勘に従って、進んでいった。

途中でキラー・マンティス一体と遭遇したが、難なく倒すことが出来た。

南東へと続く通路を、最奥まで進んでいくと、扉があった。

「やっぱり私の勘通りね」

「…」

そこにいるイオタを除いたみんなが、ただの偶然じゃないかと思ったが、誰もそれを口に出すことはなかった。

「きっとここには何かがあるに違いないわ」とイオタ。

「それは誰にでも分かるわよ」思わず突っ込むオリビア。

「あら、そう?」とイオタ。

「まあ、開けて入ってみましょう」と私。

扉を開けて中に入っていった。

部屋の中に、魔物はいなかったが、奥の方に大きなクリスタルのオブジェがある。

オブジェは暗い迷宮内にもかかわらず、怪しく輝いている。

私たちは慎重にオブジェの近くまでやって来た。

「怪しげなオブジェだけれど、どうしましょう?」

「触っても良いかな?」

「触って確かめないと、どうしようもないわね。魔物の出現には気をつけましょう」

「OK」

ゲイリーがクリスタルのオブジェに触れた。

「?何もないみたいね。それ動かせる?」

「うーん、しっかり固定されているみたいで動かないね」

「オリビア、魔方陣が刻まれたりしていない?」

「見える範囲では刻まれていないわ」

「オブジェの台座自体が動くとか?」

「それも駄目みたい」

「まるで手がかりがないわ。お手上げね」

「イオタの勘はどう?何か閃いたことでもある?」

「私の勘は、このオブジェを攻撃するように告げているわ」

「えっ、まさかそれはないでしょう?これを壊すの?」

「あくまで勘ですよ」

「うーん、どうしよう?」


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