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第21話 ダークゾーン

第21話 ダークゾーン

「入り口から東に100mほど行ったT字路を、北にまっすぐ進んでいった所にある扉は、特殊な鍵がないと開かないようなの。銀の鍵はここで使うのかもね」

「じゃあ、早速試してみようか」

私たちは、魔物を退治しながら、目的の扉までやって来た。

銀の鍵を差し込もうとするも、上手く入らない。

「ルナってひょっとして不器用?貸してみて」

「不器用なタイプじゃないけどな…。どうぞ使ってみて」

「あれ、あれっ。やっぱり入らないよ。ここは違う鍵が必要なのかな?ルナ、不器用だなんて言ってごめんなさい」

「いいよ。気にしてないから。でも、他にも鍵を探さないといけないという事ね。じゃあ探索を再開しましょう」

「ちょっと待って。マップによると、ここからしばらく東に行った扉から入った部屋は、ダークゾーンになっているんだよね?この中はよく調べた?」

「ダークゾーンは苦手だから十分には調べていないわ。確かにここも怪しいわね」

「じゃあ行ってみるか」

「了解」

私たちは東へと移動し、ダークゾーンの部屋へと入った。

この部屋は、およそ40m✕20mほどの大きさの部屋で、真っ暗な中を探し回るのには骨が折れた。

部屋の北東の角の付近で、何かにぶつかった。

「痛っ、なんだよ、これ…」

「待って。触っちゃ駄目よ」

「えっ、ゲイリーは真っ暗な中で、ルナに何をしているのよ?」

「えっ、何もしてないよ」

「だって、触っちゃ駄目って言われていたじゃない」

「イオタ、それはね、もしぶつかったのが像なら、触れると魔物とエンカウントするかもしれないから、触ったら駄目だって言っただけよ」

「なんだ…、そうなんだ…。てっきり、ゲイリーとそういう関係なのかと勘違いしたわ…」

「そんなわけないじゃない」

「………」

「まあ、それは良いとして、準備は良い?」

「待って。私、暗闇の中で戦ったことがないのよ。どうすれば良いの?」

「ルナ、どうせ見えないんだから、目を閉じて。目を開けているとどうしても、視覚に頼ろうとするの。目を閉じて、感覚を研ぎ澄ませて、索敵の能力を全開にして、自分のオーラを全開にして」

「あら、みんなの様子がなんとなく分かる。…どこにいるか、何をしているか、分かってきた…」

「そうでしょう?どう戦える?」

「うん、大丈夫。ダークゾーンではこうやって戦うのか…。勉強になったわ」

「よし、オリビアのレクチャーが済んだところで、準備は良いかな?」

「大丈夫」

「じゃあ触れるよ」

私は索敵能力を全開にし、周囲を探っていた。

ゲイリーが像に触れた途端に、魔力が揺らぐのが分かった。

丁度像のあった辺りに、魔力の塊が形成されていき、魔物が出現した。

「キング・レオが三体!」

「OK」

「行くわよ!」

私とゲイリーはいつものように、キング・レオの元まで疾走した。

オリビアはファイア・ストームの魔法の詠唱にはいっている。

イオタは、プロテクトの魔法を私たち前衛に唱えた。

私は左端の、ゲイリーは右端の、キング・レオに斬りかかった。

スリプルの魔法が発動し、私の前のキング・レオは眠りに落ちたが、後の二体は呪文の抵抗に成功したようだ。

真ん中のキング・レオが、私とゲイリーの間を通り抜け、後衛に向かおうとしている。

「一体行ったわ!気をつけて!」

振り向くと、ファイア・ストームの魔法を詠唱中のオリビアは、詠唱中の無防備な状態となっている。

危ない!


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