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目覚め

「ここはどこだ。俺は一体だれだ。」

必死に思い出そうとするが、頭に激しい衝撃が響き渡り、記憶を遮ってくる。微かに覚えていたことは、自分は鬼族であること、名前がオーガだということ。あたりは不思議な景色が広がっていた。まるで夢の世界に迷い込んだかのような感覚だった。ただ、ゾッとするほど静かで、奇妙な雰囲気を感じる。心に穴が空いたような悲壮感がする。はやくこの場所から抜け出したいと思った。ただ、ここを抜け出して自分はどこに行くのか、果たして帰る場所はあるのか。ほとんどの記憶がないオーガは、どうすれば良いかわからなくなった。しかし、ここにいてもどうしようもないため、オーガは歩き出した。

この先に待ち構えていることを知ることもなく…

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