二人の弟子
さあ、外での立ち話もなんですから、中に入るんだ弟子たちよ。
居間に入ったところで、二人が貸していたお金を返してくれました。
いや~、これは有難い。
なんか、今日は私、ついているのかな……。
「ところで、師匠!
途中で道を聞いたオバハンが、師匠の事を『死神』なんて言っていましたが、失礼すぎません?!
私、許せないんですけど!」
あちゃ~。怒ってくれるのは嬉しいけど、変な問題起こしてないでしょうね。
頼んますよ。私が困るから……。
私は死神と呼ばれることになった経緯を話します。
それを聞いて、二人は更に憤る…。
いや、この反応は嬉しいな。
そうでしょ?私は間違ってないよね。
ウンウン、そうよね。
よしよし、可愛い舎弟たちよ。以後、可愛がって進ぜよう。
って、どうすればよいのか、よく分かんないけどね……。
「師匠。それにしても、凄いお宅ですね。
その上にヒスイで作ったあれだけの結界。
最強の守りになってます。ホントに凄いです」
「またまた、そんな御冗談を…。
結界って言ったって、単なる気休めよ」
そう、ビンちゃんは気休め程度の効果しかないと言っていました。
「な、何、言ってるんですか。
いったい、どんな邪悪な霊を相手にするつもりですか!
この結界なら、大抵の邪霊は近づけないですよ」
ほえ? そんなに凄いの?
でも、ビンちゃんは……。
ん? あ……。
「ビンちゃん基準」では気休め程度でも、・・・ってことなんだ。
ゴメンナサイ!
私ってば、最強貧乏神様を侮っておりました。
「あ、あの~。それにも関係してるのかもしれませんが、この家、何かスゴイ気を感じるんですよね。
あ、でも、全然、悪い気じゃないですよ」
興奮しまくっている眼鏡っ子に押されてか、今日は大人しめの語学オバケ。オズオズと発言。
おやおや、鋭いじゃん。
もしかして、その気配に気圧されて今日は大人しかったの?
そういえば、「ヤバいモノに憑かれている」なんても言ってたな…。
見えていなくても、ビンちゃんの存在を感じているのかな?
しかし、「悪い気じゃない」か…。
まだまだ甘いぞ!
ここに居わすは、最強貧乏神様じゃ。
取り憑かれたら後が無いぞ!
って、取り憑かれている私が何を言っている……。
「彼女、霊感があるんですよ。
あ、で、私たち不思議探求会は、パワースポット巡りしたりしているんです。
それで富山でパワーストーンのヒスイを探しに行っていて、師匠のお世話になってしまったということなんですが…。
いや~ホントに凄い縁です。
財布を無くしてどうしようかと思いましたが、行って良かった富山!」
ふ~ん。そういうことか…。
昨日貰った名刺にも不思議探求会って書いてあったな。
大学のサークルなのね…。
そうね、私はサークル活動なんてのも、したこと無かったな。
みんなで集まってワイワイと好きな事をするってのも、楽しいのかなあ……。
「あ、『会』って言っても、会員は私たち二人だけなんですけどね」
・・・。
さようですか……。




