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食事2

 ところで、美味しい料理には美味しいお酒が必需品。

ビールも飲まなくはありませんが、私は日本酒党。

普段は冷酒を頼むことが多いのですが、今日は何となく、気分的に燗酒を頼んでいます。

 ビンちゃん、私が飲んでいるお酒にも興味があるらしく、物欲しそうにしています。

自分からは飲みたいと言わないのか奥床しい…。


 でも、ビンちゃん、この容姿。幼児姿なのです。

お酒飲ませちゃって、大丈夫かな…。

 まあ、神様なんだし、「御神酒(おみき)上がらぬ神は無し」なんて言いますよね。


 大丈夫……かな?


 大丈夫……よね。


「飲みます?」


 訊いてみると、コクコクと頷きます。

これがまた、可愛い~!


 うふふ…。

よし、飲ませちゃおう!


 座布団や箸を二人前要求するので、従業員さんが気を利かせてお猪口(ちょこ)も二つ持ってきてくれていました。

でも、もう一つのお猪口を使ったのでは、おそらくお酒は下に毀れるだけでビンちゃんは飲めない。

 ここは、アレ。日本の昔からの風習。

「お流れ頂戴」というやつです。

 あ、これは、上の人の盃を頂戴するのだから、逆か。

「献杯」ですね。


 いずれにしても、同じ盃で飲めば良いのです。

一見不衛生に見えるこの風習も、やっぱり意味あることなんだな。

こういうことも、もうちょっと勉強しておかなきゃ。


 で、私の使っているお猪口にお酒を注ぎ、ビンちゃんのおちょぼ口へ。

ビンちゃん、スーッと一気に飲み干します。

 お見事!

というか、私が一気にお口に入れたんですけどね。

 てへっ。


「う~ん。美味い。美味いぞ。最高だ」


 ありゃりゃ。こりゃあ、大変だ。

 いける口らしい。


 丁度、給仕のお姉さんが次の料理を運んできてくれました。


「お姉さん、ごめんなさい。お酒、取り敢えず四本追加で」


「え!?」


 お姉さん、びっくり仰天。

 何度も運んできてもらうのは、ビンちゃんも居るので都合悪い。

その為、お酒はまとめて頼んであります。

 今、ここに、お銚子(正確には徳利かな?)が四本。

つまり四合の日本酒。

 お姉さんに見えているのは私だけ。

四本追加ということは、一人で八合ということに…。

こりゃまあ、とんだ蟒蛇(うわばみ)ですわ。

 良いですよ。今更なんと思われようと、構いはしません。

金髪女は底なしです。どんどん追加しますよ!



 ……結局、ビンちゃんと私でお酒十五本頼んじゃいました。

(三分の二くらいはビンちゃんですよ!)

 料理も一人前では足りないから、刺身の盛り合わせと、ノドグロの煮つけと、天ぷら盛り合わせを追加注文し、ご飯もお櫃を空にしてしまいました。

 きっと、厨房では噂になっていることでしょう。

化け物だと。

 もう、ホントに今更でございます。

なんとでも言ってやってくださいまし。


 そして、そして。ビンちゃん、すっごい上機嫌。

一升くらい飲んでホンノリ桜色で済んでるってのも凄いですが、お腹がポッコリ出ているような…。

 食べさせ過ぎたかな。


「ハルカよ。お前は素晴らしい。

お前に取り憑けて、私は本当に幸せだ。

体に力が漲ってきている。最高の気分だ。

今なら、あの思兼ジジイでもブッ飛ばせる気がする。

もう、お前を一生、離さぬぞ」


 可愛らしい童女が私に抱き着いて、頬をスリスリして来てくれる…。

 でも……。


 思兼ジジイでもブッ飛ばせる?

もう、お前を一生、離さぬぞ?

 そ、それって、超怖い発言なんですけど!!


 そう、この子は強力な貧乏神様なのです。

外見の可愛さですっかり忘れていました。


 その貧乏神のエース様に、力を得させてしまった…。


 私、なんだか、トンデモナイことヤラカシちゃいましたかね……。


*幼児にお酒を飲ませてはいけませんよ。ビンちゃんは、神様ですから!

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