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1ー9、譲れないもの

「えっと、それでぶつかる角は……」

「私の家の近所にいい角あるよ」

「大川さんの家ってどのあたり?」

「学校から三駅ほど行ったところにあるよ」

「三駅かーー」

 太郎の家は学校の近くにある。どうせ真奈も学校に来るのだから、この近辺の角でぶつかるのが最も効率的ではないかと太郎は思った。しかし提案する前に、真奈が先手を打った。

「私、パン食べながら登校しないといけないんだよね? そうなると、舞台設定は私の家の近くじゃないとおかしいかなって」

「学校の最寄駅から食べるのは?」

「流石にそのタイミングでは食べないよ! そこまで我慢したなら学校で食べるよ!」

 ど正論である。

「まあーー別に朝じゃなくてもいいなら、学校帰りに買い食いした程でパン咥えてもいいけど」

 それではただの食いしん坊になってしまうではないかーーいやまあ、高校生なんて常にお腹を空かせているようなものなのだけれどーーやっぱり、「いっけなーい、遅刻遅刻!」は欲しい。太郎は頭を悩ませた。

「うーん、じゃあーー朝から大川さんの家の近くに行くよ」

 太郎はいつもより一時間早く起きる決心を固めた。

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