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1ー7、既成事実

「角うんぬんよりも大きな問題を見つけたんだ。もう気づいていると思うけど、私も塚本くんも転校生じゃないの」

 いい感じの角探しを宿題にした翌日、例によって放課後の廊下で会議をしていると、真奈が残念そうな顔(演技)で言った。

「うん、それは分かってる」

 太郎とて馬鹿ではない。

「心のどこかで、この夢を完璧に叶えるのは無理だと思っているんだ。だからどこかで妥協しなければならない。転校生は諦めた。とにかくいい感じの角でぶつかることが一番大切なんだ。ぶつかったという、既成事実で俺は納得できる」

「既成事実……嫌な響きだね。この際、いい感じの角も妥協できないかな?」

 太郎は唸った。既に転校生という重要な要素を削っているのだ。これ以上は流石にーー。

「あ、言い方が悪かった」

 太郎の様子から雲行きが怪しいと見た真奈は、すぐさま言葉を足した。

「アップデートできないかな?」

 真奈は不敵な笑みを浮かべる。太郎は言葉の意味が分からずに、ただ首を傾げるしかなかった。

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