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登場人物(ネタバレあり)

人物紹介。ネタバレあり。




『語り手』

楊利蓮ヤン・リーリェン

 24歳の彼女が本作の語り手。僑の『冷血女王』。18歳で成り行きで女王となり、以降、僑を治めている。苛烈ではあるが、本人は合理主義者で朗らか。一昨年、隣の皇国から公子を婿に貰い、現在妊娠中。完全なる政略結婚。

 先王を殺して玉座についた女性だが、治世は穏やかで政治に合議制を導入した。この時点で金華は王家の直轄領。代わりに治めているのは従姉の夫・ズーヨウ。母親はリーリェンが女王になった後も金華に残ったが、のちに亡くなっている。

 過去の話を聞いたリンフェイは「ルイシーのようだ」と今のリーリェンの性格を評したが、正確には姉のリージュに近い。根本がややヒステリックであることは変わっておらず、ポーカーフェイスも健在である。一応、婿に来た公子とは仲良くしている。ちなみに、姐さん女房。



『聞き手』

姚凜飛ヤオ・リンフェイ

 23歳。『あなたに届く彩は』のヒロイン。爽の太尉。軍事・外交を司り、僑に外交に訪れていたところをリーリェンに捕まり、彼女の金華領主時代の話を聞くことになる。もうすぐ子供が生まれるリーリェンが、この国の人は話を聞いてくれないので、リンフェイに話した。彼女ならだれにも言わないだろうと言う判断と、少しルイシーに似ていたので懐かしくなった。リンフェイ自身は新婚。夫は爽の宰相。

 リーリェンから聞いた話は、誰にも話していないが、心の中で彼女が幸せであることを祈っている優しい女性。基本的にリーリェンとは気が合う。淡い色合いの柔らかな髪に碧眼。中央平原の女性にしてはかなり背が高いが、リーリェンは最初から偏見を持たなかったとのこと。はっきりした顔立ちの美人。

 身長174センチ。



『金華編・京師編の登場人物』

楊利蓮ヤン・リーリェン

 17歳(金華編)→18歳(京師編)。妖魔討伐のおひざ元、地方都市『金華』の年若い領主。もともと、王の勘気を買い宮廷を追放された彼女の父が領地に引っ込み、そこで組織したものを引き継いでいる。地名と対比するように『銀葉』と呼ばれることが多い。(『銀葉』は正式名称ではなく、名称はない)

 5年前、リーリェンの6歳年上の姉が、王に召し上げられたことから話は始まる。ここから父は王に反旗を翻すべく活動を始めるが、家族には何も言っていなかった。しかし、リーリェンはなんとなく察していた。

 金華編開始の半年ほど前に父親が亡くなる。リーリェンは父に代わって領地を治めることになった。すべての引継ぎを終えたわけではないが、おおむね領主として必要な知識はあった。とはいえ、急に領主になり、戸惑ったのも事実。

 中性的な口調の合理主義者。本来は感情豊かな泣き虫である。常に合理性と人としての感情がせめぎあってい、ヒステリックな面もある。もともと領主になる予定はなく、巫女修行をしていた。霊力があり、霊術の腕前も高いが、本来の自分を抑え込んでいるため、能力が阻害されている状態。解放されれば、強力な炎を操ることができる。単純な力押しならば、『旧き友』と張り合える。武術は一通りできるが、体格が華奢であるため、それほど強くはない。

 黒髪黒目の静謐な美女だが、絶世の美女の母と姉の影響から、あまり自覚はない。悪くはない、程度。昔からおてんばで、母にそんな器量の悪い子はお嫁にいけない、と言われて育った。なお、その母は姉が王に奪われたことを嘆き、リーリェンを顧みないため、彼女は孤独の中で金華を治めることになってしまった。外見は父親に似ているが、本来の性格は母親似。

 男装をしていることが多いが、趣味ではなく機能性の問題。きれいな格好は普通に好き、人を使う才能があり、領主としては優れているが、軍を率いるには実績が足りないということを理解している。

 たいていのものは名前で呼ぶが、姫、娘娘と呼ぶものも一定数いる。金華の民からは一定の敬意は払われているが、『姫君』という印象の方が強い模様。華奢な体格の割によく食べる大食漢。食べないと心配される。乗馬は得意だが、馬車は苦手。船にも酔う。

 身長157センチ。




李睿煕リ・ルイシー

 24歳(金華編)→25歳(京師編)。リーリェンより7歳年上。禁軍の将軍だったが、王(というより宰相)の不興を買い、放逐された。リーリェンの父の噂を思い出し、頼ることにするが、そのころにはすでに亡くなっていた。部下2人がその道のりに同行。

 王の私生児だが、存在を認められていない。『旧き友』である王には子供ができにくく、認知されなかった。李は母方の姓。民衆を顧みない王に嫌気がさして、自分から放逐されたような節もある。罪のない人たちを殺したくなかったが、自分が手を下さなくても誰かが手を下してしまう、という現状にやるせなさを抱いている。反乱を起こしても、父(王)の首には届かないとわかっている。

 軍に入ったのは、母を苦しめた人物を見定めようとしたため。思いのほか才能があり、将軍になってしまった。なお、母はすでに亡くなっている。

 漢と書いて男と読む。男気があるというのは、こういうことを言うのだろうな、という人。不器用なところはあるが、基本的に人格者で人望がある。一騎当千の勇者であるが、それを誇ることはない。指揮官としての才能は高く、リーリェンが求めていた相手に合致する。本人は、自分は一部隊の指揮官としては優秀だが、王になる器はないとわかっている。

 黒髪黒目の精悍な印象の男性。禁軍将軍にしては体格が良いわけではないが、美丈夫。リーリェンを片手で抱き上げられる。家事はできないわけではないが、完全に野戦料理。リーリェンの姉、リージュとは面識がある。将軍に復帰した後は、何度かリーリェンのことでやり取りをしていた。なお、その際、リーリェンがどれだけ可愛いかを語られていた。リーリェンをめぐって何度か穏やかな言い合いをした。

 2度も禁軍を追放されたかわいそうな人。リーリェンが王に召し上げられると聞いて、死ぬほど驚いた。成功しないだろうとわかっていた反乱を起こしたのはリーリェンのためだが、絶対に言わないでおこうと思っていた。反乱を起こした時点で、死ぬしかないだろうとわかっていた。リーリェンの推察通り、王の庶子だとばれたときは、国外逃亡しようと思っていた。

 身長177センチ。




楊利珠ヤン・リージュ

 24歳(京師編)。リーリェンの姉。18歳の時に後宮に召し上げられた華やかな絶世の美女。おっとりした性格だが、言うことが厳しい。静謐な印象の妹とは違い、わかりやすい華やかな美女。自分が断れば王が怒り、家族に害が及ぶのが分かっていたし、妹が美しく成長すのは疑いなかったので、自分が後宮に収まった。後宮では昭容の立場。結構偉い。ルイシーとリーリェンが思いあっているのはわかっていたが、二人の性格上、一緒にならないことはわかっていたし、それはそれとして可愛い妹が男に目をつけられるのはちょっと癪だった。

 後宮で成長した妹と再会した時、もちろんうれしかったが、予想通り美人に育っていてかなり焦っていた。リーリェンより背は低いが、肉付きはよい。トランジスタグラマーというやつ。

 身長154センチ。




楊国尚ヤン・グォシャン

 享年45歳。リーリェン、リージュの父。よくできた聡明な男性。もともと国に仕える官僚だったが、王の勘気を被ったため、罷免され、領地に引っ込む。リージュを所望された際は抵抗したが、娘が行くというので行かせることになった。それを強く後悔し、反乱にまで手を出そうとしていた。最後、リーリェンを一人にしてしまうことを案じていた。死後も慕われる人格者ではあった。病で急死した。




陸葵麗ル・クゥイリー

 44歳(金華編)→45歳(京師編)。リーリェン、リージュの母。もともと心配性な女性だったが、娘二人には愛情があった。しかし、上の娘が奪われたことで、リージュのことばかりを心配し、リーリェンを顧みなくなる。情緒不安定で現在はリーリェンの屋敷に軟禁されている。

 リーリェンを認識していないわけではなく、彼女が京師に行くときは心配していたし、姉と同じように後宮に召し上げられることになり、ヒステリックに泣き叫んだ。もともとは優れた術者で、骨相ができる。顔立ちはリージュとよく似ているが、性格はリーリェンが似ている。グォシャンを口説き落とした。

 リーリェンが女王になった後も金華に住み続け、4年後に亡くなる。享年49。




呉梓藍ウ・ズーラン

 17歳(金華編)→18歳(京師編)。リーリェンの側仕えの少女。ミーハーでうわさ話や最近の流行をリーリェンに話すのは彼女。変わってしまった友人を心配してはいるが、自分は変わらずに接しようと決めている。一応敬語は使おうと努力はしているが、友達感覚が抜けない。リーリェンが巫女修行をしている時代からの友人。直感が鋭い。特に、酔っぱらっていると鋭い。大酒飲みだが、酔っぱらうのも早い。

 リーリェンが登極した後も彼女に仕え続け、宮廷に入ることになった。

 身長153センチ。




蘇星雨ス・シンユー

 21歳(金華編)→22歳(京師編)。リーリェンの護衛の青年。やたらと行動力のある主人に慌てさせられる常識人。余計なことを言うので、よくしかられる。もともとはグォシャンの護衛。

 リーリェンが召し上げられる際も同行。ルイシーの反乱に参加し、宮廷で働いていた子供をかばって射殺された。

 身長170センチ。




呂孝炎リョ・シャオエン

 22歳(金華編)→23歳(京師編)。ルイシーの従者。やかましい。パワータイプ。リーリェンのことは可愛いと思っていた。実はルイシーより強い。彼の死に目を目撃した。

 リーリェン登極後は、禁軍将軍を任され、リーリェンに仕えている。

 身長180センチ。




謝佑流シェ・ヨウリュ

 25歳(金華編)→26歳(京師編)。ルイシーの従者。ストッパー役。冷静な突っ込み気質。リーリェンと同じ考え方ができる軍師。

 ルイシー反乱時は、宮廷内から内部を制圧。リーリェンを女王に推挙し、彼女に命じられて兵部尚書になる。

 身長172センチ。




柳浪文リウ・ランウェン

 70歳。金華の術式を司る神殿の主。通称おばば様。リーリェンを6歳から12歳まで面倒を見ていた。とても心配している。陣麗美チェン・リーメイに仙術を学び、クゥイリーの師匠。リーリェンが領主となった後は、彼女の相談役をしていた。攻撃力に優れるリーリェンに対し、ランウェンは防御力に優れる。

 リーリェン登極後も金華にとどまっている。100歳近くまで生きており、実は『旧き友』なのでは疑惑があった。




子雲ズーユン

 12歳。迷子になっていた子供。ルイシーたちに助けられる。




九康ジュカン

 19歳。迷子になったズーユンを探しに来た妖魔狩り。そこそこ強い。年が近いので、リーリェンのことは子供のころから知っている。壊れた神器を直しに行く際、戦死した。




王嗣淵ワン・スーユェン

 推定150歳前後。僑国を100年以上にわたって支配する王。敵対者には容赦ないが、基本的には無関心。珍しいもの、新しいものが好きだがすぐに飽きる。『旧き友』の一人であるが、彼らが政治にかかわるとこういうことが起きる、という見本。

 100年前はまぎれもない勇者だった。人生に飽いて、誰かが自分に歯向かってくれないかと思っている。グォシャンを追放し、リージュを召し上げたのも、ヤン家なら自分に歯向かってくれそうだ、と思ったため。ルイシーが自分の子であることもわかっていた。結果的に、ヤン家によって滅ぼされた。ちなみに、リージュよりリーリェンの方が好みだ、という見解は本当。




香鈴シャンリン

 22歳。巫女。リージュの友人で、リーリェンの姉貴分。リーリェンほどではないが強力な術者。神器を直しに行った際、リーリェンをかばって殺される。




馬紫釉マ・ズーヨウ

 28歳。リーリェンの母方の従姉の夫。金華の役人で、それなりに優秀なのでリーリェンに留守を任されたかわいそうな人。

 リーリェン登極後も金華を任される、本当に可哀そうな人。





ありがとうございました。

正規ルートでの人物紹介でした。

ヒロイン、リーリェンは、私が書くヒロインにしてはかなり小柄で華奢です(笑)


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