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再会
「チビ!」
司は高校生と見間違えるくらいの小柄な祐二に言った。立ち上がった祐二を軽く見下ろしている。
「デカ!}
と言われたがピンとこなかった。留学先では180センチクラスの女の子はざらにいた。ショート(チビ)といわれることすらあった。15年ぶりだ。
「老人の霊を見かけなかった?」
司はあやうく目的を忘れるところだった。
「ポニーのほう。」
やはり、見えていたんだ。
「サンキュー!」
と言い残すと、司はさらに奥のポニー舎に走って行った。話たいこともあったが、今はそれでころではない。生活がかかっているのだ。