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朝露に濡れて輝くバラの花  作者: 白石 瞳
月の女神ディアーナ
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男の本音

なんて方かしら、口説いているのか何かはわからないけれど、愛と快楽の取引だなんて。


窓を開けるとサッ~と風が入ってくる。

ああ、そう。夫のシャツをクリーニング屋に取りにいかないと。

エレベーターの点検をしてるから、階段だわ。



ダヴィデかダンテか知りませんけれど、貴方が仰る「愛」って、どう考えても滑稽だわ。

書きましたよね、そんなものは「幻想にすぎない」と。

そんな取引をして私は本当に「愛」を得られるのでしょうか?

私は好意的な感情とsexの関係や貴方に興味があるとは、お伝えしましたけれど、すぐに会って確かめるだなんて、どういうことかしら。



愛はある、という確信は持ってます。

愛とは最高に利他的な情動として崇高であり神聖でさえある。

何故、そう言い切れるか・・・私自身が「本当に」それを持つ人間だからですよ。

貴女が私から愛を受けるかどうかは、貴女の全人格にかかっています。

作為でどうにでもなるものではないですからね。

私がsexの欲望だけを持つ、ただの傲慢な存在に終わるかどうか、試すのも一興だと思う。

貴女にはバラがよく似合いそうだ。

そろそろ、花の香りを味あわせてみるか決めて欲しい。

あのパーティーで話した限り、失うものはお互いなさそうなのだから。



私の心は見透かされてるみたいだわ。

嫌な男だと思ったけれど・・・。



わかりませんわ。

貴方には、感情があるとは思えません。ないんじゃありませんの?

「全人格にかかってる」って、どういうことかしら。

私は見定められるのかしら。

告白をしておいて、見定めた結果「不合格」だとしたら、私、バカにされてきたことになるでしょう?

「失うものはない」って仰るけれど、失望はあるということじゃないの。



これまでのニヒリスティックな印象とは異質な文章に貴女の戸惑いがひしひしと伝わってきます。

まるで未知のものに怯える、か弱き乙女のようですよ。

ああ、「処女みたい。」では、ありませんよ、少女です。

私は既に惹かれ、sexしたいと伝えました。

そのことが異常な振る舞いだとは思っていません。

愛情は、その人の人格に対する全肯定ですから、貴女の人柄をかねがね知り得た時に愛してるかどうか気づくと思います。逆に同じです。貴女は私を知っていく段階で貴女の感情を確かめればそれでいい。


誤解されてるようですが、惹かれていないのに会いたいなどとは言いません。

誰しも欠点はありますから、それがどうでも良いと思える位に思えれば愛することが出来るのではないでしょうか。

私は「好意的な感情」がないのに、肌を重ねる人間ではありませんよ。

sexに好意的な感情が伴うものだということに、1票入れましょう。

貴女は私の気持ちはわかっていないようです。

いや、それは私の伝え方がわかりにくくて申し訳なかった。

少々、強引なことを先に伝えたのも誤解の原因かな。

享楽的な遊びを求めてるわけでも、スリリングなゲーム感覚でいるのではありませんよ。


私は・・・貴女がどんな口調で何を語り、どんな表情で笑ってくれるのか知るのが楽しみなだけなのです。

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