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序章 震々の談
──死にたくない。
そんな思いにいつから囚われているのだろう。
ひたすら死を厭い、嫌い、憎み、逃げ、避け──そして、恐れた。
老いや病なら遠ざける術はあるものの、死から逃れる術はない。あらゆる存在は滅びの要素を内包し、必ず終焉の時を迎えるもの。
死とは運命よりもナンセンス、回避不能の決定事項なのだ。
いや──本当にそうなのだろうか?
どんな法律であれ、巧みに切り抜ける術はあるものだ。
ならば、この世の摂理である死にも逃れる手段があっていいはず。いや、あって然るべきだ。死に対して一計を案じる、そんな足掻きも悪くない。
恐怖はいつしか探求心をくすぐり、死を招かない方法を模索する。
元より凡夫の通わぬ道を求めるのが我らの道。そのような技術を講じる者は吐き捨てるほどいた。不老不死と呼んでも差し支えない者さえいる。
なのに、誰もが口を揃えて言う──滅びを免れる術はない、と。
ならば、私がその第一人者となってやろう。
不老不死を越える永劫不滅、それを我が物にしてやろうではないか!
幸いにも一縷の望みは掴んでいる。
全ては『彼の地』より来たりて、何も彼もが『彼の地』へと還る。
永遠の糸口は、あそこにしかないのだろう。
「我が魔道の最果てはそこに……『彼の地』こそ我が道の……」




