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道参人夜話  作者: 曽我部浩人
第一章 ~ 肉吸い
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序章 肉吸いの談




 生きるためには犠牲が必要、生命(いのち)を奪わなくてはならない。


 代償を(もっ)て同等の生を得、代価を以て等価(とうか)の生とする。


 その皮を裂き、その肉を食い、その血を啜り、精の一滴まで吸い尽くす。


 そうしなければ──死んでしまうからだ。


 生きるとは、他者を殺して喰らい、己の生へとすり替える術。どんな綺麗事(きれいごと)で取り繕ろうとも、この事実は揺らがない。


 私の血はあなたの血の犠牲の果てにあるのだ。


 それこそが絶対の真理。


 結末は変わらないし──決して(いつわ)れない。


 あなたは明日を生きるため、今日も何かを食い殺したはずだ。


 誰だってそうする。そうせざるを得ない。


 だから、私も生きるために殺す。


 そうしなければ、私は明日にも醜く死んでしまう──だから。




「だから私は──あなたを喰らう」




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